月がきれいと星がきれい

文字数 138文字

　今夜は満月。
　告白には絶好と晃は意気込む。
　空を仰ぎ呟く。
「月がきれいだね」
「そだね」
　変化球の言回しに結果は不発だ。
　綾も空を仰ぎ言う。
「星がきれいだね」
「そう…だね」
　晃は相槌を打つ。
　途端、綾が噴き出す。
　─あなたは私の想いを知らないのね。
　綾は直球がお好みのようだ。

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