雨と猫と男と女と (上)

文字数 138文字

 篠突く雨という形容がぴったりな、激しい雨の日だった。

 形が崩れた段ボールの中の仔猫を、雨から守っている人がいた。

 お世辞にも、顔は良くない。

 彼は猫を連れ帰った。

 猫は毎日、彼のアパートのベランダで日向ぼっこをしている。

 くすっ。今日はあくびしてる。

 彼は、いない、のかな。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み