ある男10 (アパートからの花火見物編)

文字数 867文字

「きれいだなぁ」




ミャー~















ヒュゥーーーーーーーーーーーッ




















ドドオーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーン!!

















「ゆみ、、、がんばってるかなぁ、、」









みーちゃんが男の膝の上に乗り座り込む。















「みーちゃん、今日は、ゆみは、焼きそば屋さんのお手伝いなんだって。 うまくやれてるかね?」










みゃぁー。















「こうして、花火なんて見てる余裕ないのかもな
、、、、、、」












みーちゃんが、自分の手を舐めてから、耳をかいて、繰り返しては、手入れをしている。











「帰ってきたら、これやろうと思ってね。」











男が、線香花火の束を、みーちゃんにみせる。










「三人でやろうな。」












みゃぁー。




















ヒュゥーーーーーーーーーーーッ


























ドドオーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!












アパートからみえる、色とりどりの打ち上がる花火達が、咲いては 消えて、夜空を飾る。




花火の終わったあとの煙が、空中に残り、
薄灰色の夜空になると

風があれば流れるのだが、
風がなく、
留まっている煙の中をまた

いくつもの花火達が、予定通りに
打ち上げられる。










ドン!ドン! ドドン! バン!!ババン!!
バンバンバンバンバンバン!!!!!
パラパラパラパラ.........






「わぁ~、すごいねぇ、、フィナレかな、、
今のは結構長かったね、たくさんあがったね」











男がみーちゃんを撫でる。

みーちゃんが目を細めて
気持ちよさそうに丸くなっている。















食卓には、素麺が茹でておいてあって、
そば猪口が2つ。お箸が二膳。きゅうりとミョウガと生姜、ワサビも、小皿に 用意されてある。

みーちゃんの分の鶏肉のささみの茹でたのも用意した。






「お風呂も入れてあるし、ゆみが帰ってきたら、すぐ入れる。 もうすぐ帰ってくる」







みーちゃんのしっぽが、上がっては、ドテンと音を立てて畳の上に落ちる。



そのうち、みーちゃんがしっぽを、ユラユラ
畳の上でさせるから、

男は捕まえては、また離して、

また捕まえては また離して、


一人と1匹は、遊んでる。































ガチャ...













「あっ」

















みゃぁー~~~~~


鍵が開く音がすると、
みーちゃんが、すぐ玄関の方へ走る。
























「おかえり」











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