1979  夏の海は「時間よ止まれ」

文字数 679文字


夏休みは家族で毎年千葉の海に行っていました。

この年は千葉にある鹿野山の神野寺で
飼われていたトラが逃げ出したとかで、
房総に行くのはちょっとヒヤヒヤしました。
(トラには遭遇しなかったですよ。)

幼稚園くらいまでは、海が怖くて、
海に行ってもずっと目を閉じて
耳を塞いで座っているような子供でした。

しかし、小学生になって一転、海大好きっ子に。

ずっと波打ち際で砂を掘ったり、浮き輪で海に浮いたり。
一日中遊んでいました。

ほんと、子供はエネルギーの塊。
もう一日海でなんて疲れて遊べないよ・・。

ビーチでパラソルの下に座っていると、
毎年ふと流れて来る曲がありました。

矢沢永吉の「時間よ止まれ」です。

誰かがラジカセで聴いていたのか、
その海水浴場のBGMだったのか、
一日に何回か流れてきました。

なので、私は「夏の海と聞いて思い浮かべる歌は?」と聞かれると
「時間よ止まれ」と即答してしまうのですが、

「なんでその歌?」

と大体聞かれます。

確かにもっと海っぽい歌はあるだろう。

しかし、私は永ちゃんの「時間よ止まれ」を聞くと、
あの千葉の海の波の音と、
サンオイルの匂いを思い出すのです。

その海水浴場では花火大会もありました。

水中花火と言って、ボートから花火玉を海中に落とし、
海面から半円形に広がる花火がありました。

他の地域でもあるかもしれませんが、
その時は海から花火が出て来る事が衝撃で、
「どうなってるのー!」「なんで消えないのー!」
と、花火を見ながら叫びました。

おみやげ屋さんで桜貝のブレスレットを買ってもらったり、
民宿のご飯がおいしかったり、
海水浴に行った時は仲良し家族みたいになってました。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み