1981 これが初恋なのかな?

文字数 611文字


5年生にもなるといろいろ色気付いて来るもので・・。

夏休みは近所の子供達が集まってラジオ体操をしました。

そして体操の後は、
なぜかリレーをするのが恒例となっていました。

その中でもリーダー的存在だったのが
あの幼稚園バスで私の手をつねっていたショウ君でした。

幼稚園の時は怖かったショウ君も、
頼もしい上級生になっていました。

近所の空き地に土管が積んである所があって、
日中はそこを基地のようにして遊んでいました。

近所の子供達は派閥があったのですが、
私たちがその土管で遊んでいると、
敵の派閥がちゃちゃを入れてきたりします。

私たちだけだと言い合いになって終わってしまうのですが、
ショウ君がいる時は、敵の派閥も大人しく引き下がりました。

そんなショウ君をかっこいいと思うようになりました。

ドキドキしたりもしましたが、小学生にとっては、
だからってどうしたらいいのかもわかりませんでした。

ショウ君は一学年上でしたが、
私たち5年生とサッカーの対抗試合をした事もありました。
ショウ君はそこでも目立った存在でした。

ショウ君には妹のリカちゃんがいて、
「まみちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しい」
と言ってくれていました。

私は心の中で
「私はショウ君みたいなお兄ちゃんが欲しい」
と思っていました。

ショウ君はよく家の前で
お父さんとキャッチボールをしていました。

でも、理由はわかりませんが
お父さんは亡くなってしまいました。

それからショウ君を見かける事はなくなりました。


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