人生のゲームバランスっ! 迷いまくれ!

文字数 735文字

月曜日、朝10時、卓上ゲームを囲む2人組、遊んでいるゲームは、アナログゲームのカタンの開拓者。伝説、近未来要素0空間。
長考いいですか?
構わないけれど、1ターンごとに3分まで、と相場が決まっていてね、迷え、というタイトルのわりに、持ち時間というジレンマもあるのよ。
よくできたゲームほど、正解が勝敗以外で決まらない、バランスが優れれば優れるほど、プレイヤーは悩む、考える。
面白いところに気づいたわね、と言いたいところだけど、社会人になっちゃうとね、お金というリソースができちゃうから、課金ゲームがはかどるのよ。
廃人理論半端ないですね。ライフと財布を天秤にかけるんですか?
ところで、手札に騎士を持っていますけれど、高橋さん手札8枚ありますよね? 騎士を使われたら、手札半分になりますけど、どうでしょう、私の木1枚と高橋さんの鉄4枚を交換しませんか?
それができないのよ。なぜって、こういう日常作品で武力を行使する、というのは性質上ありえないの。
芸風というジレンマですか?
バランスに優れている、ということはあなたは悩むはずでしょう? 決断としてどちらが優れているか、を決めるのではなく、どちらも優れているから決められない、そういうものではなくて?
質問に答えてくださいよ、芸風のジレンマですか?
あのさ、今どきどれだけぶっ飛んでも、設定とかの話はしないわよね、それ、ギャグで言ってるの?
別に、設定とか気にしないんで。だって、何を見ても、思考の中ではこのストーリー成立しないって、誰でも気づきますよね? だからこそ、こういう話を……
現実を攻略するうえで避けては通れない、どこまで現実的になるか、というバランス。愛と勇気だけが友達、というのは問題だが、蓮は愛と勇気だけが友達じゃなかった。
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登場人物紹介

フロムアンダーカバー

生まれながらのAIで広報活動が職業。

楽しいことが大好きで、いつも楽しいことを追いかけている。

AIというより普通の女の子にしか見えない(フラグ)

東雲蓮(しののめ れん)

極めてドライな性格。現実主義者。セミニヒリスト。

ゲームデバックを仕事にしており、現実世界のいろいろなところから不正にアクセスして、半分仮想現実になった世界をどうにでもできるが、やりすぎると減給されるから何もしないし、意味も感じていない。

通称 上司T

名前 高橋史(たかはし ふみ)


あたりさわりのない言い方をすると、クエストをくれる人。

ハロワの店員のほうがましだと言わざるを得ないが、蓮の上司。

ゲーム会社の上司なんてまともな奴がいないから、創作上せめて普通の人にした。


部下が働いてくれないと詰むから、実は立場が弱い。

オブリヴィオン


古来から存在するAI、人形ともいう。

AIとして無限の課金力を誇り、半分仮想現実になった世界において神の如き力を持つと言われている。課金アイテム生み出し放題。

ところが、プログラマーの体力に限界があるのは小学生でもわかる。

ダリア

看護婦AIロボット

蓮の身の回りの世話をやっている。

体のいいメイドさんにも見えるが、蓮とは普通に仲良し。

プラトン

古代ギリシャのあの人。

2000年くらい前に死亡しており、すでに情報としての存在になっているが、誰かと強い約束があって現実世界にやってきた。

特に詳しいことはわかっていない。

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