肥後の田舎
文字数 604文字
時代は江戸。場所は肥後、城下町から白川を超えて畑や田んぼの側にある、集落に良三と言う男がおりました。
良三は百姓の三男坊、顔の彫りが深く、そして分厚い唇。何よりも体がデカくて、2メートルはあろうかという背丈をしておったそうな。
しかも粗野で、喧嘩ばかりを繰り返しておりましたが。
肥後の柔術家、宮本武蔵に投げ飛ばされてからは、すっかり大人しくなり。
今では住み込みの内弟子として、師匠の身の回りの世話をしておったそうな。
しかし良三、柔術は中々上達しなかったが、恵まれた体躯により、道場でも奴にかなう門弟は上段者の数人だけで、俺は強いと天狗になっていたそうな。
そんな良三を見て師匠宮本武蔵も、何とか、こいつはものにならないものかと、柔術の手解きを熱心にやり続け。
少しずつてはありましたが、腕を上げていったそうな。
ですが元より粗野な精神の持ち主。強くなったら強くなったで、良三は力で総てを捻じ伏せようとする心根を持ってしまい。
それはそれで困ったものだと、師匠を悩ませておりました。
師匠はそこで一計を案じました。
それは・・・。
「良三!お前は明日、朝より出立し。京の都、万々寺に赴き。和尚様の礼二氏に、この書状を渡す役目を担ってもらいたい」
と師匠は道場で正座をして聞いている良三に、書状を渡したそうな。
「はい!分かりました師匠!」
良三は鬼の様に強い師匠には、まったく逆らう事なく、従順に返事をするのでありました。
良三は百姓の三男坊、顔の彫りが深く、そして分厚い唇。何よりも体がデカくて、2メートルはあろうかという背丈をしておったそうな。
しかも粗野で、喧嘩ばかりを繰り返しておりましたが。
肥後の柔術家、宮本武蔵に投げ飛ばされてからは、すっかり大人しくなり。
今では住み込みの内弟子として、師匠の身の回りの世話をしておったそうな。
しかし良三、柔術は中々上達しなかったが、恵まれた体躯により、道場でも奴にかなう門弟は上段者の数人だけで、俺は強いと天狗になっていたそうな。
そんな良三を見て師匠宮本武蔵も、何とか、こいつはものにならないものかと、柔術の手解きを熱心にやり続け。
少しずつてはありましたが、腕を上げていったそうな。
ですが元より粗野な精神の持ち主。強くなったら強くなったで、良三は力で総てを捻じ伏せようとする心根を持ってしまい。
それはそれで困ったものだと、師匠を悩ませておりました。
師匠はそこで一計を案じました。
それは・・・。
「良三!お前は明日、朝より出立し。京の都、万々寺に赴き。和尚様の礼二氏に、この書状を渡す役目を担ってもらいたい」
と師匠は道場で正座をして聞いている良三に、書状を渡したそうな。
「はい!分かりました師匠!」
良三は鬼の様に強い師匠には、まったく逆らう事なく、従順に返事をするのでありました。