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文字数 611文字

「それは・・・。確か、吉岡一門に絡まれた時に宮本武蔵と名乗ったような気が致しますが。
流石に馬鹿でも、何度も騙ったりは致しますまい」

「名乗ったのか?!!」

「はい」

「うう〜む・・・」

 師匠、良三がやらかしたのではないかと、嫌な予感でいっぱいに成りました。
果たして良三君は戻って来れるのでしょうか?
 とその頃、良三君は佐々木小次郎の助けもあり。何とか百姓に化けて(本来の姿)
何とか裏街道を通り、百姓家で食い物を盗んだりして。事件発覚から1週間して、肥後の地に辿り着きました。

 佐々木小次郎は、つかず離れずで、九州まで良三君を連れて参りました。
しかし何故か、小次郎は福岡で良三と別れて、そこで屯するとの事でした。
 一人、城下町に入った良三君。
宮本武蔵一門の者達は良三君とすれ違っても、ボロボロの格好の百姓姿の良三君に、誰一人気付かず。道場に現れた時は何奴?と訝しがったそうな。

 良三は兎に角、師匠に詫びを入れる為に道場に現れたのだそうな。
 道場に正座させられ、良三は師匠より質問された。

「良三!まさかとは思うが、吉岡一馬を倒したのはお前か!!」

師匠は汚れた臭い良三を見て、怒り心頭で言った。それはそうである、京に修業にやったのに喧嘩して追われる身で戻ったのだから。
良三、師匠の剣幕に恐れをなして。

「すみませんでしたぁ!」

と頭を床に擦り付けて謝ったそうな。
それが更に師匠の怒りを買い、

「お前がやったのか!!」

と厳しく質問されました。
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