第13話:山古志村復興、父の定年と、また大地震

文字数 1,673文字

 今後、若い人が山古志で営農体験したり退職者人が、山古志に長期滞在する様な仕組み作りが課題だと言うが、地震から15年、山古志村は震災から得た経験を生かし今も挑戦している。2006年7月12日、父、畑山敏則は、SE化学の開発部長で定年退職を迎え、退職4千万円と社員持ち株会の自分の持ち株を売り2千万円の合計、約6千万円を手にした。

 帰りの車中では、何も言わずにいたが自宅に帰ると母に定年迎えたと言い、今年の冬、グアムかハワイへ行こうと笑顔で語った。すると母が、本当に、ご苦労様でしたと頭を下げた。その週の日曜、敏和が自分の実家へ行って、父にヤフー株で稼ぎ7億円の資産を持ってる事を打ち明け横浜に家を買おうと思っていると話した。

 それは、お前の金だから自由にしろと言い、俺たちは、静かな鬼舞で過ごして体が不自由になったら糸魚川の老人施設に入ると静かに語った。この時、敏和は、大金が入り、将来、商売を始めたいと考えた。上越に住む新潟大学時代の友人の佐藤武夫に面会し有限会社を作る方法を聞いた。以前、彼が有限会社を立ち上げ投資アドバイザーの仕事を始めたと聞いていたので多くのことを相談した。

 現在が最低資本金300万円で有限会社を作れると言い、その方法を聞き、手伝ってもらった。「会社名を『未来開発』とし社長を畑山敏和がやって奥さんに取締役副社長をお願いした」。 
 その後、役所に提出。その数週間後に受理され「未来開発・有限会社」が誕生。

 一方、当時の世界情勢は、国連安保理で2006年12月に対イラン制裁決議を採択し同国にウラン濃縮活動の停止を要求。イランの核開発が初めて国連制裁に直面した。安保理は2007年3月に追加制裁を決議したが、イランは「平和利用」として核開発継続の正当性を主張。アハマディネジャド大統領は4月、ウラン濃縮活動が実験段階から産業段階に入ったと宣言。米国は10月にイラン軍の精鋭部隊を対象に新たな経済制裁を発表し独自に圧力を強化。

 安保理常任理事国も12月、制裁強化決議案の策定で合意した。しかし、その後の米情報機関の国家情報評価は、イランが2003年以降は核兵器開発を停止していたと発表し、ブッシュ政権の武力行使をけん制。制裁をめぐる主要国の足並みが再び乱れることも予想された。ブッシュ米大統領は1月、イラク駐留米軍の兵力を2万人以上増強し16万人規模とする新戦略を発表。テロの頻発で国内情勢が混迷を深める中、大統領は増派による治安改善効果を強調。

 その後。2007年7月16日月曜日10時13分、新潟県中越沖「新潟市の南西約60キロ」柏崎沖の日本海を震源とする中越沖地震が起きた。高田の島根家でも敏和の家の屋根瓦が落ち壁にひびが入った。マグニチュード6.8で、最大震度6強で2004年の中越地震以来の大きな地震が発生した。高田では、以前の中越地震より体感的には、大きく感じた。

 震源地から近い柏崎、長岡、刈羽村と飯綱町で震度6強、柿崎、山古志村、小千谷、出雲崎町で震度6弱、上越、三条、十日町、燕、南魚沼、長野県の中野市、飯山市、信濃町で震度5強。長野市、輪島市、珠洲市、能登町と日本海側の石川県の沿岸、長野県の断層上の長野、中野、飯山、飯綱、戸隠、信濃町で震度5弱と大きかった。

 新潟県の広い範囲でと長野市、輪島市、珠洲市、能登町と日本海側の石川県の沿岸、長野県の断層状の長野、中野、飯山、飯綱、戸隠、信濃町で震度5弱の強い揺れに見舞われた。SE化学の直江津工場でも工場の操業を停止し工場を点検するとプラント一部に破損やヒビが見られ数日間かけて補修作業を突貫工事で行った。

 新潟の2004年10月23日の中越地震と2007年7月16日の2度の大きな地震を経験して、株で大きな儲けが出たので首都圏の安全な住まいに引っ越したくなった。そして探してみると、横浜のみなとみらい地区の防災対策の素晴らしさをネットで調べて良く分かった。価格は、2LDK、3LDKで1億から1.5億円で、まれにMMタワーの売り物件が出ると書いてあった。
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