第28話:高度医療センター設立会議に参加

文字数 1,570文字

 2016年6月の日曜、畑山敏和は、八橋賢三さんに面会した。そして最初に、仮に、投資額1億円を拠出するとしたら、最大の出資者になるかと聞いた。すると個別では、もちろんトップになると言った。というのは、銀行など金融機関以外の例えば医師会にしても開業医の人たちが1千万円から最大2千万円位まで団体で融資する形になり金融機関も最大でも5千万円程度だと答えた。

 どうしても総額が大きくなるから大勢の人たちの分担という形になり1施設に最低でも70人、多い場合は200人近い出資者になっていると言った。そこで、もし仮に、最大の出資者となり6千万円とか1億円など大金を出資した場合、優先的に返済してもらう事は出来るかと聞くと詳しいことは、金融の専門家じゃないからわからないが優先されるのは当然だろうと話した。

 もしその条件をのんでくれるなら1億円単位の融資を考えても良いと答えた。しかし返済順位の筆頭にしてくれなければ、この話から降りると言った。すると困った顔して、それは、何とかするとから出資してくれと言った。実は、横浜市で既に3つのプロジェクトが動き出していると語り、でも出資者が足りなくて困っている所なのだと話した。

 その後、この話を銀行マンの佐藤友則、証券マンの岸田純一、ヤフーの友部信二に、伝えると返済の優先順位1位にしてくれるなら乗ってみようと言う意見で一致した。この話を八橋賢三さんに伝えるとありがたいと言った。ただし、融資する前に借り入れ条件として明記して欲しいと、伝えると、何でもするから融資してくださいとお願いされた。

 この年は、子供たちの高校受験や新しい事業の話で旅行を楽しむ気分になれず横浜のマンションのクーラーの下で涼んで過ごした。長女の優子も進学塾の夏期講習に出かけて頑張っていた。その後10月に八橋賢三さんから電話で横浜の高度臨床検査センター設立の集会があるので10月9日、横浜市大の会議室に来て欲しいと言われ畑山と佐藤友則、友部信二の3人で出かけた。

 到着すると八橋賢三さんが、こっちと言い席へ案内してくれた。終了後、医師会や横浜市大の重鎮に紹介すると言われた。そして会議が始まり、現在、高度臨床検査センターとして考えている候補地は、横浜東北部の港北ニュータウンの高度臨床検査センターと新横浜の4キロ南西部の羽沢高度医療センターと南部の杉田高度医療センターの3つと紹介された。

 資金の方は、それぞれの施設の建設費2億円と高度臨床検査機器装置の賃料と人件費で年間5千万円と考えていますと話した。その後、土地は、市街化調整区域でも工業地域、準工業地域でも建設可能だと話していた。土地も貸地契約を結ぶことができれば、もう少し安くできると話していた。医師会関係者から、現実にどの位、集まりそうなのですかと質問が出た。

その質問に対して、現在、3、4億円と言うと、発言者が、半分じゃんないですかと言い、1つでも最初につくるのかと聞かれた。出来れば、と弱気な事を言うと、1つでも先につくって、今後の設立ためのたたき台にして問題点などを見つけた方が良いのじゃないかと言う意見が多いと話した。

それでは、このご意見は、医師会や金融機関、神奈川県庁、横浜市庁舎に持っていき、再度、検討することにしますと言い会合は、終了。びしっとスーツを着込んが紳士たちは、メモをとるだけで発言はしなかった。彼らが銀行、金融関係者だと、八橋さんが、教えてくれた。

その後、畑山と佐藤友則、友部信二が、八橋さんと喫茶店で話し合い、まず、1億円は融資して、その後の医師会、銀行、金融関係者の動きと高度医療センターの稼働状況も見ていきたいと、畑山が、八橋さんに伝えると1億円ですかと驚いた。有利だと思えば、さらに融資するが、メリットがなければ、これで終了と話した。
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