第30話:横浜に2つの新施設とゴーン事件1

文字数 1,682文字

 その自分の専門知識を生かしきれてない人達に、高度臨床検査センターの時給3千円で自分の希望する時間帯に仕事できることをアピールしたようだ。さらにセンター南・高度臨床検査センターが、1年365日フル稼働を始めた。すると以前、予定されていた横浜南部、杉田と横浜中西部の羽沢の高度臨床検査センター建設のための資金集め活動が医師会を中心に始まった。

 これにより2018年4月上旬から急ピッチ横浜南部、杉田と横浜中西部の羽沢の高度臨床検査センター建設が開始された。この2つの施設は、200坪の土地を借り、鉄筋3階建で建坪200坪の高度臨床検査センターを作ることになり総費用が4億円近いものとなった。そこで、畑山グループは2億円ずつ4億円の資金拠出をして残金が7.7億円となった。しかし拠出資金が最大であり返済の順位を1位にする確約をとった。

 そして、新築なので職員の宿直室も8人まで泊まれるように確保した。また8人乗りハイエースも有料であるが希望する近くの駅まで送迎することも可能にした。その後10月初旬にオープンして、派手に開設式を行ったので新聞に取り上げられ特殊臨床検査センターとして、その内容の詳細は、直接おたずねくださいと書いて厚生省などを刺激しない様にした。

 この施設ができる事によって地元の住民にもメリットが大きいことが患者さんの口コミで広まっていった。この成功を見て川崎市でも高度臨床検査センター設立の機運が高まった。そして神奈川県、県医師会、川崎市、市医師会が、バックアップして川崎北部、南部に2つの高度臨床検査センター設立が議会で決定され医師会も協力することが決まった。

 川崎の高度臨床検査センターは横浜南部、中西部と同じ様に鉄筋3階建て建坪200坪の高度臨床検査センターを作る事になり総工費が5億円近いものとなった。そこで、畑山グループは2億円ずつ4億円の資金拠出をして残金が3.7億円となった。しかし横浜と同じように拠出資金が最大であり返済の順位を1位にする確約をとった。

 これで高齢者が早朝から日が暮れるまで1日がかりで心筋梗塞、脳梗塞の検査を受けなくて済む。高度臨床検査センターの画像診断のデーターを担当の医師に送り、それを見て手術のするべきかどうか、また、どういう治療をしていくか判断できる様になる訳だ。この成功は、医療関係者にとって画期的。これは心臓や脳だけでなく他の臓器にも応用され多岐にわたる疾患の早期発見につながった。

 この頃、日本での大事件としてカルロス・ゴーン元・日産CEOの背任事件で日本中で話題となっていた。ゴーン被告は2019年3月、保釈保証金10億円を納付し、逮捕から108目に一度保釈されたものの、4月に新たに会社法違反「特別背任」の疑いで再逮捕され、再び勾留された。そして同月下旬、保釈・保証金5億円を納付し保釈された。

 保釈の条件には、ゴーン被告の住宅の入り口を、カメラで24時間監視することが含まれる。また、使用できるパソコンは弁護士事務所の1台に限定され、携帯電話も1機に制限されるなど、通信面で厳しい制限も課された。海外への渡航も禁止されていた。2018年11月19日、羽田空港到着した直後の「衝撃の逮捕」という衝撃的な報道が入った。

 その後、日産自動車の元会長のカルロス・ゴーン氏が、海外への渡航禁止の保釈条件に違反して日本を出国。レバノンに入国。レバノンに逃亡した後、初めて行った記者会見で、自分の正当性を元気に語った。この007の映画の様な事件が日本中で話題となった。一説によると、ゴーン被告は、楽団になりすました準軍事的組織の協力を得て保釈時の都内の住居を後にしたと報道された。

 この報道によると、この楽団はゴーン被告の自宅で演奏後、ほどなくして楽器ケースに隠れたゴーン被告を地方空港へと運んだという。これが本当であれば、身長165センチとされるゴーン被告にとっても窮屈な状態だったであろう。地方空港からプライベートジェットに乗って日本を出国したゴーン被告は、トルコを経由してレバノン入りしたと報じている。
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