第1話 ナイスガイ、猫になる？
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オイオイ、こりゃどうなってんだよ？
おかしい。
どうみても、猫じゃね？
鏡に写る自分の姿に困惑する。
悪酔いでもしたか？
っても、なんか記憶がハッキリしねぇ……。
何がどうしてこうなった？
むむむ……。
もうすこし冷静になって、考えてみるか。
そうそう！
俺はイケメンナイスガイだったはずだ。
そうそう、こんな感じの。
あれ。
……こんな感じだったっけ？
もっとこうスリムで、シャープな顔つきだったハズだが？
困りますネェ。
勝手に記憶を捏造されては……。
俺様のイメージ像を邪魔しやがって。
つーかアンタ、誰だ？
コスプレしたオッサンか？
いきなりシツレイな人デスね……。
こういう手合とは関わるな。
どっかの誰かが言ってた気がする。
知らんけど。
ゴッド相手になんという態度。
許せませんネェ。
オイオイ……。
自称神とか言い出したぞ。
さすがに俺でも、初対面で神とは言わねぇな。
アナタは、自分の状況を理解してないですネ？
わかっているとも。
自称神と名乗る、コスプレしたオッサンの出現。
それに絡まれている、ナイスガイな俺！
状況把握はバッチリだろうが！
残念なヒトですネ。
すでに死んでることにすら、気づかないとは……。
ははっ、死んでるだって？
コイツ、ヤベーな。
こんなナイスガイ捕まえて、死んでる発言してくるなんてよ！
オッサン、あんまりしつこいといくらナイスガイでも怒るぜ？
冗談ではありまセーン。
ほら、よく周りをごらんなサーイ。
アナタの体は宙に浮いています。
周りは果てしない青空。足元には広大な雲。見渡す限りの空模様。
建物や樹木などは一切見受けられません。
えっ、ナニコレ？
気づくの遅いデース。
ちゃんと周囲に目を向けましょうネ。
一体何が起こってるんだ？
もしかすると俺、変な夢見てるのかもしれない……。
