第21.1話 ゴッド、驚く。
文字数 496文字
む？
私は雑務を片付け、ピレーの元へ向かう。
なんだかんだで気になるのか、ずっと彼の様子を見守っているピレー。
ピレー、なにかありましたか？
アイツ、どうやら人間の言語を理解できるようになったようです。
どういうことです？
あのヤトという存在から与えられた力のようですが……。
一体、何者でしょうか。
人間界で人工生命体と銘打たれたアンドロイドですね。
そのようなアンドロイドが、あんな一瞬で相手の能力を開花させる事ができるのでしょうか？
まして対象は猫ですよ？
あはは……。
それは無理でしょうねぇ。
となると、アイツが人語を解するようになったのは偶然ですか？
偶然でそのようなことは起こらないでしょうね。
突然変異もそこまで急速に起こるものではありませんし。
ともすれば、あの現象は一体……。
神族が使える神力に近いものを感じますが……。
そうですね。
おそらく彼女に力を貸しているサポーターが居るのでしょう。
あのヤトという者。
アンドロイドと名乗ってはいますが、多分異なる存在に相違ないでしょう。
あのような者が人間界にいたとは驚きですね……。
アイツの周りには、特異な能力持ちが妙に集いますね。
そういう運命なのかも知れませんね。
