第3.5話 ゴッド、様子を見る。
文字数 337文字
あの男に会ったのち、私はピレーの待つ神の部屋へ戻った。
戻りましたよ。
お早いお戻りで。
いつものとおり、ピレーが私を出迎える。
ここ、神の宮殿では私とピレーしかいない。
彼に会いましたが……。
どうかなさいましたか？
いえね、あまり話を聞かずに転生してしまったようで。
……神様を蔑ろにするなど、不届き者ですね。
ピレーが処断致しましょうか？
ピレーは私に対し、絶対的な忠誠心を持っている。
私の尊厳などを傷つける恐れがあるものには容赦しない。
いいのです。
彼のような裏表がない性格なら、今後の生活も問題ないでしょう。
御意。
では、この件は終了でよろしいでしょうか？
いえ、ここから少し私のワガママになりますが、
もうしばらく様子を見ようと思います。
そこまでの男ですか、あれは？
ふふふ、どうでしょうね？
