第10話 ナイスガイ、変わった好物。
文字数 865文字
思った以上にキレイなお宅だ。
今の俺様の背丈ではあまり上の状況はワカランが、
床なんかもピカピカに清掃されている。
リビングと思われる部屋に来た。
そこには大きなソファーが置いてある。
おそらく3人掛けくらいのサイズなんだろうが……。
とりあえず、このデカソファーにかけさせてもらおう。
布張りで厚みがあってフカフカしている。なかなか座り心地がいい。
ソアラがスバルと手話をしている。
この回答は、猫らしくしたほうがいいんだろうか……。
ちなみに魚は好きではない。
俺様の好物はピザなんだが、それを言ったら驚かれそうだしなぁ……。
変な沈黙が続いちまった。
ソアラが怪訝そうにたずねてくる。
……言っちまうか? 言っちまうのか、俺様!
うーむ……。
ええい、ままよ!
や、やっぱりマズかったか……!?
俺様の回答が、ドツボだったようだ。
ソアラは愉快そうに満面の笑みだ。
ママさんに手話で伝えている。
ママさんも手話をしながら、えっ!?みたいな顔しているが……。
頭をナデナデされた……。
ピザは悪手だった……か……。
何事も言ってみるモンだな。