第10話 ナイスガイ、変わった好物。

文字数 865文字

おぉ、これは……。
思った以上にキレイなお宅だ。

今の俺様の背丈ではあまり上の状況はワカランが、

床なんかもピカピカに清掃されている。

ガイ##、#############?
ガイくん、好きなところでくつろいでね?だってー。
願ってもない申し出だ。

ありがたくそうさせてもらおう。

リビングと思われる部屋に来た。

そこには大きなソファーが置いてある。

おそらく3人掛けくらいのサイズなんだろうが……。

何もかもがデカく感じるな。

ちょっとした壁みたいに感じるぞ。

とりあえず、このデカソファーにかけさせてもらおう。

布張りで厚みがあってフカフカしている。なかなか座り心地がいい。

ガイ##、#####?
ん、スバルはなんだって?
ソアラがスバルと手話をしている。
ガイくん、何か食べる?だって。
そう言われてみれば、何にも食べてなかったな……。
好きなモノとかあるのー?
す、好きなモノ……か。
この回答は、猫らしくしたほうがいいんだろうか……。

ちなみに魚は好きではない。


俺様の好物はピザなんだが、それを言ったら驚かれそうだしなぁ……。

どうしたの……?
変な沈黙が続いちまった。

ソアラが怪訝そうにたずねてくる。

い、いや、これを言ったら、変だって思われそうでなぁ……。
え、なになに?

そんな変なモノが好きなの!?

……言っちまうか? 言っちまうのか、俺様!

うーむ……。


ええい、ままよ!

……ピザが好きだ……な。
……ピザ?

チーズ乗ってる、あのピザのこと?

あ、あぁ。

それだ……。

や、やっぱりマズかったか……!?
え〜ッ!!すごいね!

そんな猫さん初めて見るよ!

俺様の回答が、ドツボだったようだ。

ソアラは愉快そうに満面の笑みだ。

ちょっと待ってね。
お、おぅ。
ママさんに手話で伝えている。

ママさんも手話をしながら、えっ!?みたいな顔しているが……。

ガイ##、#####〜。
頭をナデナデされた……。
ど、どういう意味だ?
ガイくん、面白い子ね〜。だって。
ピザは悪手だった……か……。
###、#######。
わぁーすごい!

ママがじゃあ、作ってあげる。だって。

うおっ!!

マジかっ!?

何事も言ってみるモンだな。
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登場人物紹介

猫。

態度が大きい。記憶がないようだ。

天界に住んでいる。

下界の様子を見ることができる。

神の忠実な僕(しもべ)。

神を侮辱、愚弄する輩を許さない。

転生する前の姿。

本人は太っているとは思っていない。

ナイスガイだと思っているようだ。

好奇心旺盛な男の子。

どうやら、姉がいるようだ。

男の子の姉。

どうやら、不思議な力があるみたい。

二人の子供のお母さん。

優しく料理が得意。

謎の二人組のウチの一人。

もう一人の女の子と組んで、何やら活動をしているらしい。

謎の二人組のウチの一人。

喋る時、ねこ語という独自の言葉を使う。

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