第14話 ナイスガイ、お留守番。

文字数 561文字

む……?

朝か。

やけに家の中が静かな気がする。

昨夜はスバルより先にベッドで寝ちまったけど、起きてみりゃスバルが部屋にいないし……。

もしかして、全部夢でしたって話……じゃなさそうだな。


昨日あった出来事やらはハッキリ思い出せるし、掌を見ても俺様の手は昨日と同じ猫らしい肉球のままだ。
じゃあ、スバルはどこいったんだ?
スバルの部屋のドアは開きっぱなしになってたから、そのまま出る。
ソアラかママさんのだと思われる部屋は二つとも、ドアが締まっているな……。

この感じだと、二人ともいないかもしれん。

猫の耳は、小さな音でもより細かく音を聞き分けられるようだ。

もし仮に部屋の中で動きがあれば、音が聞こえるハズだ。

とりあえず、下に降りるか。
……やはり誰もいない。

出かけたのか?

昨日の俺様専用テーブルに、何か置いてある。

水と……。

これはキャットフードか?

昨日のピザに比べたら、見た目には非常に貧相に見えるが、なんとも言えない食欲を誘うニオイがする。
こんなものがウマそうに見えるぞ……。
ちょっとつまんでみるが、思った以上に味が濃い。チキン味で噛みごたえもあって、イケる。
ウマいな、これ。

飽きにくそうな味なのも評価が高いぞ。

適当に食事を済ませたら、食休みだ。

どうせ誰もいないのであれば、それはそれで構わないだろう。

このまま少し休ませてもらうとしよう。

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登場人物紹介

猫。

態度が大きい。記憶がないようだ。

天界に住んでいる。

下界の様子を見ることができる。

神の忠実な僕(しもべ)。

神を侮辱、愚弄する輩を許さない。

転生する前の姿。

本人は太っているとは思っていない。

ナイスガイだと思っているようだ。

好奇心旺盛な男の子。

どうやら、姉がいるようだ。

男の子の姉。

どうやら、不思議な力があるみたい。

二人の子供のお母さん。

優しく料理が得意。

謎の二人組のウチの一人。

もう一人の女の子と組んで、何やら活動をしているらしい。

謎の二人組のウチの一人。

喋る時、ねこ語という独自の言葉を使う。

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