第18話 ナイスガイ、謎の人物に招かれる。

文字数 874文字

謎の二人組と変なオッサンやり取りがまだおわらねぇ……。
……いつまでかかんだ、これ。
ふふ、困っているようだねぇ。
アンタはいいかもしれないが、俺様は食われるかもしれない瀬戸際なんだ。
食べる?

キミをかい?

そーだよ。

コイツらの目的がわからん。

なに喋ってるのかサッパリだ。

あー、そうだよねぇ。

それは不便だね。

せめて言葉だけでもわかれば、いいんだが。
なるほど。

キミは妖精なのに、そんなことを望んでいるのか。

妖精になったおぼえはねーが、

言葉は聞き取れた方が楽だろ。

本当に興味深い個体……いや、妖精だ。
ちょいちょい個体が漏れてんぞ?
あぁ、気にしないでくれ。

それより、少し力になれるかも知れない。

お?

こっから出してくれるんだな?

まぁ、それは会ってのお楽しみだ。
アンタ、どこにいるんだ?

左右を見ても、オッサンと二人組しかいない。

この三人の中には当然いないだろうし。
キミがいる部屋から、別室のドアが見えるね?

今は閉まっているドアだ。

ドア?

たしかにあるな。

木製のドアが。

見えるが……、なんだ?

そのドア開けろとか言わねーだろうな?

言わないよ。

ホラ、少しドアを開けておくから、そこから入ってくるといい。

木製ドアが静かに少し開いて、俺様が通れるくらいのスペースができた。
入ってくるといいって言われてもな?
なんだい?

何か不満かい?

そうじゃねぇ。

この男の手にかかってて、動けねーんだよ。

それはどうにもできないな。

自力でなんとかするといい。

マジかよ……。
仕方ねぇ。

タイミング見計らって、一気に抜け出すか。

検討を祈るよ。
そのとき、ナイスガイサイレントモードを使っても、防ぎきれない音が耳に入ってきた。
ピンポーン。
##、###。

####。#######。

別の来客が来たっぽいな。
チャンスじゃないか?
##……。

#####。

##########。

正体不明の存在が言うとおり、チャンスかも知れん。

来客によるものなのかわからんが、俺様を捕らえてる男の腕が少し緩んだ。

いまだ!
俺様は男の呪縛から抜け出すことに成功した。

すかさず、例のドアの隙間へ走る。

おぉ、よく来たね。
おぉ?
はじめまして。

妖精さん。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

猫。

態度が大きい。記憶がないようだ。

天界に住んでいる。

下界の様子を見ることができる。

神の忠実な僕(しもべ)。

神を侮辱、愚弄する輩を許さない。

転生する前の姿。

本人は太っているとは思っていない。

ナイスガイだと思っているようだ。

好奇心旺盛な男の子。

どうやら、姉がいるようだ。

男の子の姉。

どうやら、不思議な力があるみたい。

二人の子供のお母さん。

優しく料理が得意。

謎の二人組のウチの一人。

もう一人の女の子と組んで、何やら活動をしているらしい。

謎の二人組のウチの一人。

喋る時、ねこ語という独自の言葉を使う。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色