第4話 ナイスガイ、遭遇する。
文字数 656文字
周りにめぼしいモノはない……か。
あのコスプレオッサン、妙なところに飛ばしてくれたな。
猫になっているからか、真っ裸で歩いていても、羞恥心みたいなものは働かないらしい。
こんなどうでもいい記憶は残ってるモンなんだな。
あまり役立つようには思えんが。
デ、デケェ、これで子供のサイズか!?
今の俺様からすれば、まんま巨人じゃねーか……。
どうもジリジリ寄って来てる気がする。
ナイスガイ的に、これは危険信号を感じる。
ナイスガイエマージェンシーだ。
小僧が一気に間合いを詰めて、俺様に近づいてくる!
猫の敏捷性と持前のナイスガイ判断で、間一髪回避する。
こんな相手の素性もわからんのに、いきなり捕まるワケにはいかん。最悪、食糧とでも判断されている可能性もあるし……。
どうも俺様の言葉も通じてないようだ。
ナイスガイ的にこの判断はしたくなかったが、
一旦、逃げたほうが良さそうだな。