あとがきに代えて・雲

文字数 130文字

 夕暮れ時の空に群れたなびく雲。薔薇色に染まりやがて薄紫色に移っていくそれらは、集団に属し他人に合わせることを当然として生きた人々の、老いの姿だ。静かで、諦めのなかに満ち足りており、来し方を嘆くようではない。彼らが天才でなかったことは、彼らの不幸ではないのだ。


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