第33話:ワクチンで重症化抑制、若者地方移住が加速

文字数 1,642文字

 しかし、首都リスボンを中心に6月に感染が再拡大。原因と見られたのが、5月中旬~6月初旬にかけてイギリスからの観光客を受け入れた事だ。イギリスで猛威を振るっている「デルタ型『インド型』」が蔓延した。

 ポルトガルの保健相は「国境の開放が、過ちであったかもしれない」と認めた。現在は、変異ウイルスが拡大している首都を封鎖し地方に変異ウイルスの蔓延を抑え様としている。イギリスでは、接種率が6割を超え、2回の接種を完了した人が、半分に迫っていた。

 それにもかかわらず、感染が再拡大。原因は、やはり「デルタ株」が、蔓延してる事ではないかと見られている。イギリスでは、世界最速でデルタ株への置き換わりが進んだ。これは、同国でウイルスのゲノム解析が、頻繁に行われデルタ株の検出が増えている言われていた。

 他国でも同じ事が起きている可能性が高い。ただ、EU諸国では「ポルトガル以外」全般的に感染は減少。イギリスで見られているもう1つの特徴として感染しても重症化しにくくなっている。現在入院しているのはワクチンをまだ打っていない人がほとんどだ。

 ワクチンを2回接種が完了した人は、感染したとしても入院や重症化したりするケースは非常に少数とされる。イギリスでは、春に深刻なパンデミックで、早期にできるだけ多くの人に接種を受けてもらうために1回目の接種を優先した。

 このため2回の接種を完了した人の割合は、低かった。今回、ロックダウンを延長する事で、接種を完了する人を増やして重症患者の多発を抑える方針。それでは、1回接種の多い国を探すと、最も多いのは中国で、6月の時点で6億2200万人が1回は接種を終了。

 次いでインドで2億3千万人超の人々が、1回目の接種を終了。3位は、アメリカが1億7千万人超である。中国は徹底した感染封じ込めとともにワクチン接種を推進。アメリカはワクチン接種を劇的に増やして感染を大きく抑制。

 インドは全土に敷かれた厳しいロックダウンにより昨年の第1波は、感染抑制に成功。しかし2月にロックダウンを緩めた結果、感染の第波が一気に拡大。5月1日の新規感染者数が40万人を超え死亡者数は1日で4千人に達した。

 重症者も急増して入院患者があふれ、1つの病床を2人の入院患者で使用せざるを得ないなど医療が急激に逼迫。インドでは、再び厳しいロックダウンが行われワクチンの接種が進められた。その結果、現在はようやく新規感染者数や死亡者数が減少し感染拡大は収まりつつある。

 日本でのワクチン接種は、6月に1日、百万回の政府目標に達したが、開始当初の接種スピードが遅かった。そのため接種率はようやく2割を超え2回接種を完了した人の割合は、いまだに1割、程度だ。日本でもデルタ株が広がっている。

 そのため、今後は変異ウイルスの拡大とワクチン接種のスピードの競争になると考えられている。一方、株投資の方では、2021年7月5日、早朝、証券会社の担当者からS&P500の価格が48200円と高く売りと聞き、1500株成り行き売りを指示した。

 その結果、税引き後利益が6763万円となり残金合計が11447万円となった。こうして日本でも自衛隊での効率的なワクチン接種や大企業中心に職場での大規模接種などが功を奏し日本でのワクチン接種が、進んだ。しかしオリンピックの開催地、日本の首都の東京での新型コロナの感染者数が、以前のように落ちてこない。

 むしろ徐々に増えた。そのため東京ロリンピックでも無観客で実施する競技が増えた。それでも以前予想した新型コロナ感染増加は、防げた。そして、8月8日にオリンピックの閉会式が終了し9月を迎えた。もちろん東京での新型コロナ感染者数は、一進一退だった。

 しかし、その他の日本の地方では、感染者数が少なくなっていた。また、日本人の真面目さで、相変わらずマスクを着用し集団での会合を自粛していた。この頃、コロナ感染のため土地や家賃の安い自然豊かな地方に若者に移住が増えた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み