ハーブティというか薬草の歴史(西洋)

文字数 3,086文字

いつもお読みいただき、ありがとうございます。


今日のテーマは、「外伝:叫ぶ家と憂鬱な殺人鬼」の7章位波家心中事件にあわせて『ハーブティの歴史』の話を雑にしてみます。藤友君がちょこちょこハーブティーを挿れてたので。あの、本当にネタがないの。誰か助けて! なんか7章に絡めたネタないかな!? ほんとに!!

さて、気を取り直して。お茶というのはチャの木の葉っぱから作られて、日本の緑茶、煎茶、紅茶、烏龍茶とか基本的に『お茶』と認識しているものは全てチャの木の葉っぱから生成されている、

一方、ハーブティというのはこのチャと全然違って、例えばラベンダーやローズマリーといったハーブと呼ばれる葉っぱを生のままとか乾燥して作られる。

私はラベンダーが好きなんだ。そういえばハーブってどういう意味なんだ?
ラテン語のherbaが元になっているっていわれるけど、まあ簡単に言うと『草』。と語源的な話をしても仕方がないのだが、基本的には食事に使われていた草木類を総称してハーブというのかな。基本的にはそのまま食べたりしないもので、味とか香り付けとかに使われる。そっから匂い袋とか香油とかも作るのだけど。

基本的に原始文明でも生薬なんかは経験的に使われていたのだろうけど、多分1番古い文献としてはメソポタミア文明まで遡る。紀元前3000年頃には既にアヘンが栽培されて、当時は『喜びの花』と呼ばれていたらしい。ハッピーな感じ。その後紀元前2000年くらいにはヨーロッパとか中央アルプスに伝わり、紀元前1500年頃にはエジプトでアヘン製造がされて鎮痛剤に用いられていた。

この他にもイチジクとかザクロとかナツメヤシとかそういったものが美容用とか防虫薬として使われていたようだ。これらの治療は基本的に神殿で行われていた。

 その後、エジプトで薬学が発達する。紀元前1500年頃のパピルスでは様々な病気の症例にあわせて生薬療法が記載されている。このころに使用されたものはさっきのアヘンを始め、サフランやセージ、ウイキョウやアロエ、シナモンも含まれたそうだ。ミイラに使う没薬、乳香、亜麻仁ものも含めて。

さて、ハーブティーなんですが、もともとはヒポクラテスが薬として『水で煮出した』のが最初と言われている。ヒポクラテスは古代ローマのお医者さんだ。だからティーというよりは薬かな。ヒポクラテスは古代ローマのお医者さんだ。だからティーというよりは薬かな。昔の医学は呪術的だった所を、ヒポクラテスは科学的に解明しようとした人だ。

臨床実験に基づいて効果が検証なされた。

とはいってもあくまで古代、紀元前400年前後の話で、四体液説というのを前提としている。四体液説というのは血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁のバランスが崩れると病気になるというもので、でもこれって19世紀くらいまでは信じられていた。まぁ、バランスが原因かはさておき観察対象としては方向性は間違ってないわけで。例えば体内の悪い液を排出する試みが嘔吐下痢とか発汗とかそういうの、と考えると機序としては間違っていないのです。

それで悪いものが過剰なのであれば出せばいいけど、足りないなら追加する方向になるわけで、その場合によい食事というのを目指して色々考えられた。ハーブティもその一環で、薬草を飲ませて効果を検証して、体系づけたわけなのです。ね、立派な話でしょ?

基本的に四体液説はそのしばらく後のアリストテレスの四大元素説に繋がるんだけど、それはそれで面白そうなので別の機会にまわそう~。

それでそのヒポクラテスがまとめたヒポクラテス全集にかかれてある薬草類だけど、身近なものではエジプトで増えたものに加えてアーモンドとかアスパラ、キャベツとかそら豆や大根といったそのまま食べれるもの、それからシクラメンやローズマリー、月桂樹、タイムといった今でもハーブとして扱われているもの、マンドラゴラとか本当にあるのかよくわからないものや、スイセンとか毒の含まれる危険性のあるものも含めててたくさん記載されていた。動物生薬とか鉱物生薬もあるけれど。

なおヒポクラテス全集は写しが明治大学の博物館にあったように記憶してる。

ハーブティって本当に効くのか? おちつく気はするけど薬って言うとなんだか違うような。

ちょっとそれはあとに回す(推敲の過程でこうなった)。ヒポクラテスから時代を少し下るとローマ帝国期のペダニウス・ディオスコリデスという人がいる。この人はローマ帝国が拡大しきって世界中で集めた薬物の知識をまとめて『マテリア・メディカ』という本を作った。これが中世あたりまでの薬学の基本になった。この人はローマ帝国が拡大しきった世界中で集めた薬物の知識をまとめて『マテリア・メディカ』という本を作った。これが中世あたりまでの薬学の基本になった。

 ヒポクラテスは植物は130種ほどの薬種だったのにディオスコリデスは植物だけでも600の薬種が入っている。

前のルネッサンスの絵の回でギリシャ・ローマの本は排斥されたと描いた気がするけど、この本はそれを免れヨーロッパでいき続けた数少ない本。

 結局の所、薬が劇的に効くようになったのは最近なんだ。そもそも目に見えて効果がある薬、いわゆる近代薬学の発展は18世紀なんだよね。細菌とかワクチンとかそういうものが発見されたのは最近だし。それまでは日本でも医者は誰でもなれる職業っていわれてたから。

 そっからは上に描いたように有機化学が発達して、アヘンからモルヒネ、キナからマラリア特効薬のキニーネが抽出され、その他にもアスピリンやサリファ剤(抗生物質)が生成されるようになった。

基本的に民間にハーブの知識が広がったのは宗教改革あたりから。それでそのころからハーブをベースにした香水とかも広まっていく。

さて、ハーブティを嗜好品として飲み始めたのは中世からっぽいんだけど、すいません、あまり真面目に調べてません。ていうか仕込みもなにもないのでうろ覚えの知識ばかりと以降はいま調べたに等しい状態。

ネタがなさすぎて仕方がないので藤友君が公理さんに出したお茶の解説でもしようかな。

ミントティーとかか?
ミントティーは自分も好きなんだけどね。

ヨーロッパというかモロッコなのかな。アッツァイっていう。

でももともとモロッコではお茶の文化が入ったのは19世紀。イギリスから渡ったもので、基本的に水と茶をいれたヤカンを火にかけて砂糖をいれてミントを入れる。モロッコは熱いところだからミントの爽やかクールなところが好まれたのかも知れない。

そういえばで、あんまり知られていないけどモロッコ人はめちゃお茶が好きらしい。

あと何出したっけ。カモミールティーか。

これはさっき言ってたメソポタミアのころから生薬として使われていた。カモミールはドイツとかヨーロッパ北部を中心としたジャーマンカモミールとイギリスとヨーロッパ南部を中心にしたローマンカモミールがある。

カモミールティに使われるのはだいたいジャーマンなイメージだな。ちょっとリンゴっぽい味がするんだけど、基本的には紅茶とかとブレンドされていることが多い。

ごめん、ちょっと限界。こんな半端な感じで申し訳ありません。

でも7,8章は本当にネタがないので、ひょっとしたら家の備忘は全体で後1回くらいかもしれない。

なんか無理につくるにも限界が。

サブタイに『西洋』とあるのは東洋は神農から始まる系譜があるので、後半はそれをやるかもしれない。本当にネタがない。

そんなわけで家7章は11話、8章は多分9話+エピローグ予定。

あと半月ほどお付き合いください★

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

東矢一人。新谷坂高校の寮に住む。

1年の春、新谷坂山の怪異の封印を解いてしまい、再封印のために散らばった怪異を追う。

作中ではイラストよりもう少し存在感薄いイメージ。

ナナオさん。本名は末井奈也尾。

作中では髪はアップにしている。

にぎやかしと友情担当。

ギャルっぽいなりだが人情に熱く、困った人を放っておけない。

黒猫のニヤ。

新谷坂山の怪異を封印していた。

雨谷さん。雨谷かざり。

「雨谷かざりは同じ日をくり返す。」だけ登場予定。

藤友晴希

坂崎安離

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色