海の危険、離岸流とかテトラポットとか
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今日は「第三章 5本の腕と向日葵のかけら」の8話目に絡めて、「海の危険、離岸流とかテトラポットとか」について書いてみたい思います。今回もなんとなくいいネタが思いつかなくて。蛇は最終話に回すので。
海といえばマリンスポーツ!
神津市にも神津海水浴場という白砂の海水浴場を設定しているので、そのうち水着回とか作りたいと思ってる。今は遠景から見えるだけだけど、その近くのハーバーポートはイメージ的に門司港とか赤レンガ倉庫とかそんな感じなので、そのうちイイ雰囲気の話に使いたいな。
イイ雰囲気で浮かぶのがいないのが問題だが。
寄せては返す波のように、という歌があった気がするが、波ってのは行ったり来たりしているわけじゃないんだ。対流してる。
まず岸にやってくる波、この流れを向岸流という。それでやってきた波が砂浜沿いに横に流れるのが並岸流、そして砂浜から海に戻っていくのが離岸流だ。
ナナオさんはサーフィンとかするかな?
それでサーフィンする時に離岸流を利用することがある。離岸流っていうのはかなり力が強い流れだからその力を利用して沖まで出るんだよ。
昭和30年に橋北中学校水難事件っていうのがあって、水泳訓練中の事故で、100名近くの生徒がおそらく離岸流にはまって一斉に溺れて36名が亡くなった。
これは特殊な海岸の話ではなくて、遠浅、つまり普通の海水浴場で起こりうる事故なんだ。
慣れれば見分けは簡単じゃないかな。だから海水浴場に行ったら最初にこれを確認すべき。
あと、防波堤に沿って離岸流が発生することも多い。向岸流がそのまま防波堤にあたって沖に帰っていくんだな。
あんまり着ている人を見ないけど、危険は認識されてないんだろうな。
英語では普通にテトラポッドなんだが、日本だとテトラポッドは不動テトラという会社が商標登録してる。四つ足のやつだが、消波ブロックというとかならずしも四つ足だけではなくて、ブロック型のとかいろいろある。よくみるのは四つ足のだけど。
これはなんのためにあるかというと、河川の3作用って覚えているかな?
もともとは河川の運搬、堆積作用で川から土砂が運ばれてきてたから均衡がある程度保たれていたんだけど、戦後になってダムができたり川が舗装されると海に土が流れ込まなくなった。そうすると波で削れるばかりなので、消波ブロックを置いて波の作用を減衰、拡散させたんだ。
オカ板とかでテトラポッド危険説が流れて結構経つけど、物理的に考えてもやっぱりやばそう。
それでテトラポッドってあの変な形で波の流れを変えて減衰するわけで、テトラポッドが積まれた内部は流れが複雑になっている。おそらくあの中に入ると自由に動くのも難しいし、狭いし出られないんじゃないかな。多分、テトラポッドで死ぬのはかなり苦しいぞ。
海上保安庁の機関紙とかでも結構な頻度でテトラポッドからの落下死亡事故の報告が上がってる。
だからテトラポッドでの釣りはお勧めしない。釣りって結構体制崩れるよな?
じゃあ最後に津波の話。
津波っていうのは波という字がついてるけど、実態は波と随分違う。
そうだな、たとえば10メートルの津波が来てるとする。これは10メートルがペラっときてるんじゃなく、高さ10メートルの水の塊がが押し寄せてきている。
その結果、普通の波なら溺死ですむところがすまなくなる。
波と違って津波は体積を持つんだ。引き波の時は津波に飲み込まれた構造物と一緒に引き込まれる。車とか、家とか。だから津波の中はすごいエネルギーとともに色々な物体が攪拌される。だから外傷が酷い。
だから、大地震が起こったら、なにを置いても海から離れましょう。