第17話 登山

文字数 305文字

 以前の職場の同僚に聞いた話。
 同僚の知人に登山が趣味の人がいて、休みの度に、あちらの山、こちらの岳と登っていたそうだ。
 ある時、
 一人で登山していた時に、誤って滑落してしまった。
 途中の張り出した枝と岩に引っ掛かり、九死に一生を得たのだが、荷物もほとんど落とし、日も暮れてきた。
 どうしよう、このままここで死んでしまうのか……
と、途方に暮れているとカラスが集まってきた。
 ここで襲われたらひとたまりもないと覚悟を決めていると、

 一羽のカラスがお腹の上に留まった。
 他のカラスも体の上に留まり、夜は暖かく過ごせたのだそうだ。
 三日後に救出されたが、その事故がもとで腰を痛めてしまい、今は登山をしていないそうだ。
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