第7話 学校の七不思議

文字数 356文字

 筆者の卒業した小学校にも七不思議と呼ばれるものがあった。
 音楽室のひとりで演奏するピアノとか、踊り場の鏡を深夜にのぞくと自分の死に顔が写るとか、
その踊り場までの階段を数えながら上がると一段増えていることがあるとか、校庭のお手洗いで昔、老婆が自殺したので、用を足していると、老婆の幽霊がお尻を撫でる。
 など、いろんな話が増えて、七つ以上ありそうな感じだったが、どれも似たり寄ったりで、呪われるとか、見たら死ぬとか、昭和の小学生が考えそうな、ベタな落ちのものが多かった。
 ただ、旧校舎の横の松の根元に、白い服を着て、髪の長い女の子が現れる。
 いつの間にか居て、気が付くと消えている。
 という噂は、特に落ちもなく、そこに現れるだけで、怖い話ではなかったのだが、不思議と気になっている。
 今は、旧校舎も、その松も無い。
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