第31話 厄年

文字数 460文字

 厄年の御祓いに近所の神社に出かけた。
 神社の社務所に申し込み、社殿でお祓いを受ける。
 宮司さんの、
「ご起立ください」
を合図に、何人かの善男善女と一緒に起立して、頭を垂れる。
 宮司さんが大祓の祝詞を奏上して、
 御幣をばさりと振った。
 !

 背中に背負っていた人?
 が、
 後にはがれて飛んでいくのが分かった。
 驚いていると、足の裏から地面に体の中の何かが吸い込まれた。


 この感覚を説明するのは難しいのですが……
 それまで、何の心霊体験も無く、背中に違和感を感じたことも無かったのですが、
 御幣が振られたとたん、背中に背負っていた何かが後ろに吹き飛んで消えていくのを感じました。
 と、同時に
 身体の中の何かが足の裏から地面にするりと吸い込まれるのを感じました。
 その後、運気が上がったとか…
 健康になったとか…
 素敵な出会いがあったとか…

 無いんですが、
 何も無いのが良いことなのだろう、と考えています。

 2回目以降の御祓いではそのようなことも無く、
 気のせいだったとしても、
 あれは何だったのかなあ…
 と、時々思い出します。
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