第16話 「西か、東か。」

文字数 479文字

連日の猛暑に辟易してしまう夏が来ている。
しかもコロナ禍はますます勢いを増している。が、東京の一般市民は
これを予想していたと思う。(少なくとも私は、想定内)
しかし苦しい思いをしたい人はいない。感染せずに、またははやく
回復して、社会が平穏になることを祈るばかり。
そんな毎日でも、朝が来て夜もくる。
ここ数日、その間・・・夕刻の空に魅了されている。

夕焼けは当然、西にある。西の空が赤くなると、特に夏は
切ない気持ちになるのは、多くの夏休みや、夕暮れの歌が
記憶に残っているからではないだろうか。
作家でもアーティストでもない私も、センチメンタルになって
西の空を追いかけていた。

「もう帰ろう。赤みも薄れてきたし。」と思い、東に向いた瞬間。
見たことのない光の帯が、東の空から、扇状に広がっていた。
まるで東から西へ、朝から夜へ進む時間に、道筋を与えるかのように。

こういう時に、言葉を多く持たない凡人である私は、画像に頼る。
それは時に正解であると思う。

夕焼けは西。これは常識だが、美しい光は、西ばかりをみていては
見逃すこともある。

明日も熱中症アラートだという。(警報って言いなよ)








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