第36話  初対面の喜び。GRあればこそ。

文字数 766文字

昨日は代官山の蔦谷書店奥のスペースでイベントに参加した。
久しぶりの代官山だったが、新緑の季節と相まって多くの人が
集まっていた。私たちは一時のセミナー参加だったので、ふだんの
様子をしらないが、商業施設に参集する人のほとんどは、よそ者で
近隣に住まう方々の日常は思い図ることにも及ばない。
セミナーが終わり、外で待っているひととき。ワンちゃんをつれた
年配の男性が訝しげに見ながら前を通る。知らない男性に突然声を
かけるのは大きな勇気が必要だが、犬が一緒なら一気にハードルが
低くなる。「彼」に挨拶をすればよいのだ。
「彼」の年齢を聞く。「11歳になるよ。」と男性は低い声で言った。
私は「それは・・・頑張っていますね。」「うん、頑張っている。」
この意味は、高齢なのに頑張っていますね、の意味である。
「今日は何なの?」と聞かれたので、「カメラの愛好家が集まってセミナーを受けたんです。これから懇親会なのです。」
「ほお。趣味を持つのは良いことだね、よろしいことで。」
「お騒がせしてすみません。」
ほんの1分にも満たない会話だが、代官山の来場者である私と、おそらく
毎日「彼」の散歩で訪れるのだろう男性との交流は、5月の土曜日にふさわしく、軽く短くも爽やかな時間となった。
「彼」の写真を撮ってよいか?と聞くと「写真を撮ってくれるって。お座り、お座り。」と男性が言うので「そのままで良いよ。」と声をかけ、ポートレートのようなアングルで撮り、男性に見せた。
「彼」の名前はボビー。11歳と言うことは換算すると私より先輩だ。
元気にいてほしい。家族である男性も、70代とおぼしき雰囲気でした。

私の座右の銘は「一期一会」。
参加したセミナーは、スナップシューターであるGRである。
そのお陰で、気持ちのよい時間を過ごせました。ありがとうございました。






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