第51話 おかあさんが3人いた。

文字数 605文字

地元では有名な店、という店があると思います。
料理がおいしい、メニューが独特。雑誌などに取り上げられたりはしないけれど
いつもお客様が多い・・・そんな店。
私の住まう街にも、何店舗もあります。和菓子屋さん、洋菓子屋さん、ラーメン屋さん、パン屋さん。サイズ感も馴染みやすく、お店の人も親切。いつも混んでるけれど、待っているお客様も譲り合っていて安心。
そんなお店に、昨日ようやく入ることが出来てランチをいただきました。
店内は3人のご婦人が切り盛りしています。調理を担当する方がリーダー?なのか、
ご飯の残り具合とか(この店、ご飯がなくなると昼営業をクローズします)、提供順番などを
心配りしています。

私は一人だったので「カウンターどうぞ」とは言われたものの、狭い店内でどこに座れば
良いのか戸惑っていました。それでも席は確保できたし、なんの意識も無かったのに
「さっきは迷わせてしまってごめんなさいね」とホール係のご婦人が声をかけてくれました。

なんか久しぶりに(?)心からの丁寧な接客に触れた気がして、うれしくなりました。
時代はスモールビジネスに向かっていると感じていますが、チェーン店がダメなわけでなく
細かい心配りが出来ているか、どうかが、その店の継続性の基本になると思うのですね。

その中華料理店は、まるでお母さんが3人いるような、あたたかな店でした。
老若男女問わず通う人が多いことを体感しました。大切ですよね、こういうこと。
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