第3話 調理方法 2022/03/27改訂

文字数 2,106文字

1)調理道具
最初に、調理道具の説明をします。

加熱器(オーブンレンジ、または、オーブントースター)
保温機(発泡スチロールの箱、タオル)
サツマイモ
アルミホイル
竹串
ペーパータオルまたは布きん

サツマイモの選び方については、後で、丁寧に説明しますが、べにはるかのS(100g)か、M(200g)を準備します。サツマイモは表面にに黒い蜜が出ているものが良いサツマイモです。


発泡スチロールの箱は、サツマイモが入る大きさが必要です。

2)調理方法

2−1)下準備

サツマイモを洗浄する
水分を拭き取る
竹串で穴を開ける
アルミホイルで包む

2−2)加熱と保温

(1)1回目

(1)ー(1)加熱

オーブンで170度60分加熱する。サツマイモが、Lの場合には、加熱時間は、80から90分にしてください。アルミホイルの上から、ミトンでつかんでみて、さつまいもが柔らかくなっていれば、加熱は、十分です。

筆者は、60分加熱後、アルミホイルの上から、ミトンでつかんでみて、さつまいもが柔らかくなっていれければ、追加加熱をしています。

なお、1回目の加熱の目的は、デンプンの糊化です。糊化が済んでいれば、追加加熱は、アミラーゼを痛めるだけです。追加加熱する時には、既に、糊化が済んでいる小さいサツマイモは追加加熱から、外して、保温に移行させます。

170度は、オーブンのデフォルトの温度です。機種によっては、180度になっていると思いますが、180度でも構いません。

以下では、170度で温度を代表させますので、デフォルトが180度のオーブンの場合には、170度を180度に読み替えてください。

(1)ー(2)保温

加熱が終わったら、すぐに、冷めないように、アルミホイルで包んだままのサツマイモをタオルで包んで、保温します。タオルは保温性を高めるためと、高温のアルミホイルが、発泡スチロールに触れて、発火することを防ぐためです。このためには、アルミホイルが完全に、タオルに包まれるようにしてください。

保温時間は2時間以上とってください。保温時間が長すぎても特に問題はありません。夕食後に加熱して、その後、一晩保温することも可能です。


写真3 1回目の加熱後、タオルにくるむ前のサツマイモ。
硬い場合は、追加加熱します。


写真4 サツマイモをタオルにくるんで、保温箱にいれたところ。


2−3)2回目

1回目と同じく、加熱と保温を繰り返します。
既に、サツマイモには、火が通っているので、糊化していますので、加熱温度の影響は小さいです。加熱温度は、全く同じ繰り返しであれば、170度になりますが、140度から180度の間であれば、温度の違いによる差はほとんどありません。

3)仕上げ(水分とばし)

以上で、十分甘い羊羹焼き芋ができているはずです。出来栄えば、アルミホイルを開いて、焼き芋の周りに糖蜜が出ていれば成功です。

ただし、この状態では、焼き芋の水分は多めになっています。元の生のサツマイモの水分は、個体差がある上、保存期間が長くなると減少します。このため、焼き芋の水分は、出来上がりを見て、調整する必要があります。

水分飛ばしでは、サツマイモは、天板の上に、キッチンシートを敷いて、その上に並べます。

天板の上にアルミホイルを開いてその上に並べることもできますが、水分が飛ぶと、サツマイモが糖蜜で、アルミホイルにくっついてしまいます。ですから、この方法は、手元にキッチンシートがない場合の代替法になります。

加熱温度は、170度を使います。

2回加熱後のサツマイモの水分状態を見て、加熱時間を調整します。サツマイモの種類と状態で、2回加熱後のサツマイモの水分状態は大きく変わります。

30分以上の加熱時間の場合、170度では、焦げますので、その前に加熱を中止するか、140度に下げます。
焦げ目がある方がお好みの場合には、170度で、10分単位で、加熱時間を追加して、状態を見て、中断します。

加熱時間は、紅はるかの場合には、30分を標準にして考えます。

他の品種は、甘さが足りないので、お薦めしませんが、水分が少ないため、これより、短くなります。
紅あずまの場合、加熱時間は、0分、つまり、仕上げをしていません。

水分の減り方は、加熱温度と加熱時間、さらに、焼き芋の大きさ、焼き芋の状態(そのまま、皮を剥く、切り分ける)により異なります。

皮をむいて、うまく水分を飛ばせば、干し芋になるはずですが、実際には、より温度を下げないと焦げたり、カリカリの飴状態になることがあります。干し芋にするのであれば、最終工程は、天日干しが良いと思います。

4)完成

出来あがった羊羹焼き芋は、普通の焼き芋として、食べることができます。焼き芋の表面に蜜が出ていますので、素手で食べると、手に蜜が付いてしまいますので、箸かフォークを使うと良いでしょう。

皮を剥けば、そのまま、スイーツ感覚で食べることができます。芋羊羹よりは、甘いです。

皮を剥いた焼き芋を素材にして、スイーツを作ることもできます。砂糖無添加でも、十分甘いスイーツができます。


写真5 麦芽糖の糖蜜が出た焼き芋。


写真6 焼き芋の断面。黄色で、透き通っていれば、成功です。

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