第21話:アパートと食堂が、地元で評判

文字数 1,694文字

 栃木は、これからの支出を考え、株投資を証券会社に相談しに行った。その時、金「ゴールド」価格の指標を買う事が出来るETF「上場投資信託」が、東京株式市場で売買できるようになるかもしれないと言う情報をくれた。この商品は、個別株を買うのではなく、金価格を小分けにして、株の様に少額ずつ投資家が得るメリットあると教えてくれた。

 わかり易く言えば、配当はもらえないが、個別株よりも安定していて、1ランク・リスクが小さいと言えると、説明してくれ、購入したいと考え、その後の情報を入れてくださいと、お願いした。やがて2008年となり4月に、7月から発売される事が正式決定した。その後、7月に上場したが、値動きが安定し底値から上げはじめた時に買いましょうと言われた。

そのため、逐一、その情報を入れると証券会社の担当者が言ってくれた。2008年7月1日、初値9730円、10株単位で1単位97300円で、取引が開始された。1日の取引高は、1万単位で、1日の取引総額が、2億円弱と大きくなく、流動性に乏しいのが心配な点だ。その後、証券会社の担当者に価格を注視して買い所を教えて欲しいと電話連絡した。7月から取引高が、増え始めたが、7月下旬、下げ始めると取引高が減った。

 8月26日には、1600株、160単位まで減った。その後10月28日、早朝、証券会社から電話が入った。担当者が、現在、気配値が6720円で、買いと、助言を受けた。そして6720円で、1万株、成り行き買い注文を指示。少しして、1万株、6720万円で購入し、残金が、約24000万円となった。

 その後、12月初旬、田嶋悦男が、栃木に面白い若者を見つけたので、採用して欲しいので、一度、会って欲しいと言われた。栃木が、了解し、面会すると、ちょっと風変わりな30代のイケメンと言う感じであった。名前は、馬淵淳一、32歳、中学卒業後、料理学校に入学し調理師免許取得。以前、食堂で働いたが、個性が強く退職。

 話が上手で、女性にもてそうな雰囲気、得意なことは、お客を楽しませる事と述べた。料理の事だけでなく、いろんな事を知っていて、博識であった。とにかく人生経験が豊かで、話が面白い。彼に、君のモットーはと聞くと質素倹約と話した。つまり、収入以上に金を使わなければ、金は自然に貯まるという事だった。

 また、女性をおだてて、気分を良くさせてあげれば見返りが多い。見栄っ張りの人を上手におだてると、思いもかけない物がをもらえる。落ち込んだり、ふさぎ込んでいる女性の話を聞き親身になってあげれば、必ず、恩返しがある。つまり、投資に対して、数倍の見返りがある事を身をもって体験したそうだ。気が利いて、手先が器用で、お調子者で、面白奴だと感じた。

 そこで、栃木が、自分の会社に採用した。すると、ていねいに、採用してくれてありがとうございますと、馬淵が、頭を下げた。ところで、何をしたら良いですかと聞いてきた。そこで、ここの住人達とNPOの従業員たちに君の知恵を授けて欲しいと依頼した。この頃、栃木は、アパートを作った敷地に、集会場と食堂を兼ねた施設を作った。

 その食堂を馬淵君に任せようと考えてた。そこで、そのプランを伝え、食堂、居酒屋、喫茶を兼ねた複合レストランを考えて欲しいと話した。それは、面白いと言った、馬淵に、プランが決まったら教えてと話した。そして、レストランの内装も仲間達と考えて、楽しみながら用意した。最後に、茶碗、カップ、グラスを揃えた。

 2009年3月に30世帯のアパート2つが完成してから、レストランの建設が始まり、7月に完成。内装工事やテーブルと椅子の配置などは、調理経験者達が議論し決めた。その後、予算は、どの位と栃木に聞かれ、建設費用、5千万円と話すと、それならできそうだと答えた。

 数週間後、プレハブで、広い、食堂が完成。その後、中古調理器具の専門店行き、業務用の冷蔵庫、シンク、調理用具をトラックに乗せて若い男性4人で持ってきた。最終的に、全部が揃って、食堂開店の2008年10月15日に、関係者を招いての試食会を開く事にした。
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