第28話:2010年代の世界の大災害2

文字数 1,576文字

 2011年にはタイ洪水がモンスーン期に起こった。チャオプラヤー川流域で甚大な被害を出しメコン川周辺でも洪水が発生。7月から11月まで続いた洪水は、11月5日の時点で446人が死亡230万人が影響を受けたと見られ、また被害総額は4千億円と想定されてる。600万ヘクタール以上が浸水し、うち30万ヘクタールは農地。

 北部のチエンマイ県から、チャオプラヤー川流域の支流に存在する中部のバンコクの広い地域に浸水が及んだ。この洪水は、「流出した水量と、影響を受けた人数に関して最悪の洪水」であると言われている。7つの主要な工業団地も最大で3メートル程度浸水。40日程度続くと考えられてる。世界銀行の推計では、自然災害による経済損失額の大きさでは、東日本大震災、阪神大震災、ハリケーン・カトリーナに次ぐ史上4位。

 東アフリカ大かんばつは、2011年から2012年まで東アフリカを襲った大規模な干ばつ。「過去60年間で最悪」とも言われた。ソマリア、エチオピア、ケニアが影響を受け、食糧不足により1200万人以上が生活を脅かされた。飢饉の被害は内戦が激しい南部ソマリアが、特にひどかった。

 南部ソマリアの住民の多くは、隣国のケニアとエチオピアに逃れているが人口密度の高さ、不衛生、栄養失調により多くの人が命を失った。この3国以外にも、近隣のジブチ、スーダン、南スーダン、及びウガンダの一部も食糧危機の影響を受けた。7月20日、国連はソマリア南部の2地域で飢饉が起こっていることを公式に宣言。

 これはここ30年間で初め。この宣言が出た時点で、ソマリア南部では数万人の死者が出ていると考えらた。8月3日、国連は新たにソマリア南部の3地域に対して飢饉の発生を宣言。状況の悪化と支援の不足を訴えた。さらに続く6週の間で南部地域すべてに広がるだろうとも予測。国連は、さまざまな手段で必需品を輸送した。

 しかし、国際的な協力が得られない事による資金不足、被災地域の紛争などにより、不十分。11月中旬になって国連は、ソマリア南部のベイ州、バコール州、下部シェベリ州が飢饉状態を脱したが、首都モガディシュなどではいまだ飢饉が続いた。10月19日にインド洋で発生したサイクロンがベンガル湾からミャンマーとバングラデシュの国境地域に上陸。

 中部のマグウェ管区、マンダレー管区、ザガイン管区において35000人が被災するなど、大きな被害を出した。パコックでは1700人が僧院に避難したほか、マグウェ管区のセイピュー地区では25ヶ村で約3700棟の住宅が水没。その内、およそ1200棟が流出。ミャンマー政府が確認したもので死者215人、行方不明者を含めると300人に達した。

 被害額はミャンマーで164万ドル。10月28日、日本政府は1000万円相当の緊急援助物資「浄水器,発電機等」の供与を行うことを決定。28日には国際協力機構による援助物資の引き渡しが行なわれた。2012年に入ると10月にハリケーンから温帯低気圧に変わり米東部に上陸。ニューヨークでは広範囲で浸水に見舞われた。

 それに伴い停電も多発しニューヨーク証券取引所は10月29日と30日休場に追い込まれた。また、ニューヨーク州の他にもニュージャージー州でも安全のため原子力発電所が稼働停止。11月に発表されたニューヨークにおいて20%を超える子どもたちが十分に食べるものもなく暮らしているとされた。

 以上の世界の異常気象による大災害が、その規模は、以前では考えられない程の大きさだ。この話をスライドや文章に、まとめ2012年夏以降の小中学校での環境教育の時間に利用。こんなに世界中で被害が出ている事は知らなかったと言う意見が多い。そして授業の最後に村井産業の太陽光・風力発電の設備のスライドを見せると見た事あると声が上がった。
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