第30話:地球温暖化の現象とトランプ大統領

文字数 1,892文字

「他にも、海の温暖化が引き起こす影響として海面の上昇、豪雨の増加」
「温暖化の原因は、二酸化炭素やメタンのような温室効果ガス」
「こうした気体が太陽から吸収した熱を地表近くに閉じ込めて温暖化が起こる」
「2016年に発表された論文によると、1トンの二酸化炭素が排出されずにすめば、約3平方メートルの北極海の氷が解けずに済む」

「でも温暖化ガスは、もう大気中に放出されており、影響は数十年がかりで表れてくる。
2016年に米国国防総省が想定した海面上昇シナリオでも海水面が40センチ上昇すると、マーシャル諸島の環礁の1つと他の数千の島々が居住不可能になると予想した」
「40センチの海面上昇は、今世紀半ばにも現実になる可能性がある」

 「環礁を復旧したり海面上昇の影響を緩和したり、移住の計画を立てたりする際には、政府や責任者が、この予想を考慮して欲しいと訴えた」
「この研究から海岸地域の洪水に対し、波が重要な役割を果たしている事がわかる」
「都市で頻発する洪水に及ぼす気候変動の影響を研究する気象学者のCR氏はそう語る」

「海面上昇しか考えないなら今回調べられた島々は今世紀末まで居住できる」
「けれども、波の作用も考慮すると、居住可能な期間は大幅に短縮される」
「2017年5月、全米規模の調査で米国南西部で春の到来が20日早まってると判明」
「今年の海水温が、今迄、最高だった2015年の記録を上回り観測史上で一番の高いと中国科学院の研究チームが発表」

「つまり地球は人間の活動を原因とする長期的な温暖化傾向にあるという事」
「海水温は地球全体で上昇しつつあるが、中でも大西洋と南極海の温度が史上最高を記録」
「今回の研究で分析に使用した海水温のデータは、米海洋大気局「NOAA]を始めとするさまざまな機関が1950年代から収集してきたもの」

「海水温は、1990年代後半から上昇し始めている」
「研究チームは、長期的な海水温変動を調べる事で、異常気象の影響を加味した温暖化トレンドを的確に表現しようと試みた」
「各国は2015年のパリ協定で地球の平均気温の上昇を産業革命以前と比べて1.5度未満に抑えるという目標に合意」

「しかし、米国、中国、ロシア、サウジアラビア、インド、カナダ、オーストラリアなど主な化石燃料産出国は、軒並み今よりも増産する計画を持っている」
「この計画のままなら2030年の化石燃料の生産量は、パリ協定の目標を実現できる値の220%になることが明らかになった」

 2016年11月8日にアメリカ合衆国で大統領選挙が実施され、当初、民主党のヒラリークリントの優勢が伝えられ得票数ではクリントンがトランプを上回っていた。しかし、オハイオ州やフロリダ州、アイオワ州などのスイング・ステートの他、民主党の地盤とされていたペンシルベニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州のラストベルトでトランプが勝利を重ねた。

 その結果選挙人獲得数ではトランプがクリントンを上回った。そしてトランプの勝利が確定。得票数で対立候補を下回った候補が選挙人獲得数により大統領に指名されるのは、ジョージ・W・ブッシュがアル・ゴアを破った2000年アメリカ合衆国大統領選挙以来16年ぶり。選挙人投票ではトランプが獲得した選挙人のうち2人がトランプへの投票を拒否」

そしてクリントンが獲得した選挙人のうち5人も造反。そのため史上最多となる計7人の誓約違反投票が確認された。トランプは、より厳格な移民政策を提唱。メキシコとアメリカの壁の建設。外交政策ではトランプはアメリカ第一主義を追求。1つ目に、環太平洋パートナーシップ協定「TPP」貿易交渉離脱。

 2つ目、気候変動に関するパリ協定からの離脱、3つ目にイラン核取引の拒否、4つ目・世界保健機関「WHO」からアメリカを離脱させた。5つ目に、米中貿易戦争のきっかけとなる輸入関税を課した。6つ目にエルサレムをイスラエルの首都とするアメリカ合衆国の承認 。

 7つ目に、シリア北部からアメリカ軍を撤退させた。8つ目に、トランプは北朝鮮の金正恩委員長と3回会談したが2019年に非核化の協議は決裂。いわゆる、トランプのワンマンショーが始まり、他国の首脳たちは頭を抱えた。

 そのためトランプ大統領は、地球温暖化を否定して、自分の支持層の多い地域に有利な方へ動いて、人種差別。保護主義や孤立主義的な主張を展開し、自国の利益を最優先とする「アメリカ第一主義」に立って既存の国際合意や政策の枠組みを否定するトランプの一連の言動や文化的な多様性に対する非寛容な態度などの政治姿勢は「トランピズム」と呼ばれる。
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