第27話:自然エネルギー利用と世界の大規模災害

文字数 1,697文字

 村井産業の自然エネルギーの勉強会の時、最後に地球環境も改善するには、必要最低限のエネルギーで生きるミニマム生活者になって地球温暖化を防止しようという運動を必ず訴えるように義務付けた。そのため次回から太陽光、風力発電所を作る時は、草木をできるだけ残し、草木の上に台をつけ、太陽電池を置き、その上に風車のプロペラを設置する様、社員に義務付けた。

 この頃には、津久井浜につくった最初の太陽光発電所の建設費用を、ほとんど回収できた。村井産業の社員6人で手分けして自然エネルギー発電所の候補地を捜し歩くと工業団地は高すぎて残されたのは、三浦半島の山の上の田畑、耕作放棄地、廃屋しかないことが判明。そうしているうちに2011年が終了し、2012年となった。

 2012年1月には、自動車業界の日本最大手のトヨタからプリウス、PHV「プラグイン・ハイブリッド」カーが誕生。プラグインハイブリッドカーといえば、ハイブリッドカーに外部充電機能を加え電気だけで走れる距離を大幅に長くした次世代エコカー。その特徴は、バッテリーへの外部充電機能を持たせる事とで電力供給が可能。

 さらに多くの場合バッテリーの容量もアップし電気での走行距離も伸びた。アウトランダーPHEV「プラグイン・ハイブリッドは」電動化に社運をかけた三菱自動車が2013年1月に販売開始された。この頃、1口の簡易充電設備が横須賀市内でも、数か所、出現した。それでも、最初に簡易充電設備が12台ある村井・横須賀充電所は、有名になり混雑した。

 2012年4月には、久里浜駅の周辺東西南北にある山林を横須賀市や地元の山林の持ち主から太陽光と風力発電所を作るという理由で、賃貸契約を結び、森林の中に鉄柱を立てて、太陽光発電パネルとその上に風車のプロペラを取り付ける機械を取り付けた。そして発電したエネルギーを地中に埋めた電線を通し、それぞれの森の入り口に蓄電装置のコンテナ小屋を作り蓄電。

 それを充電容量に応じて6口から10口の充電スタンドとして利用した。それでも余る電力は、効率の小中学校に安く販売する事にした。その作業が2013年いっぱいまでかかり、終了した。その事業は、先行投資を後で回収するビジネスで、ビジネス単体としてのうまみが、ない。そのため競争相手はなかった。

 その後、始めたのは、地元の小中学校での理科の自然エネルギー教室で、村井産業の技術者が太陽光、風力発電の仕組みと活用方法という地球環境の授業にする様になった。しかし世界を眺めみると自然エネルギーに積極的なのは、ヨーロッパ。中でもドイツが突出している。アジアでは、日本。北欧、スイスでも積極的だが世界規模から見るとドイツと日本にという事になる。

 小中学校で環境教育で使う資料つくりのため村井次郎は、2010年代の世界で起こった大きな自然災害について調べ始めた。ハイチ地震は、ハイチ時間の2010年1月12日16時53分にハイチ共和国で起こったマグニチュード7の地震。地震の規模の大きさやハイチの政情不安定に起因する社会基盤の脆弱さが相まり、死者が31万6千人。

 単一の地震としてはスマトラ島沖地震に匹敵する大きな被害を受けた。この地域は北アメリカプレートとカリブプレートの衝突型境界の近傍であり震源が浅い典型的な直下型地震である。ポルトー・プランス湾沿岸のグラン・ゴアーブでは地滑りにより平均3メートルの高さの津波が発生し、複数の家屋が倒壊した。

 地震被害の状況は、ポルトープランスでは、大統領府や国会議事堂を始めとする多くの建物が倒壊し、天井・床が重なって潰れるパンケーキクラッシュを起こした。このため地震直後は大統領や閣僚すら屋内に寝る場所がなくホームレス状態となった。2月3日、ジャン・マックス・ベルリーヴ首相は、政府の集計で死者が20万人を超えた事を議会上院に報告。

 ルネ・ガルシア・プレヴァル大統領は1月10日に17万人を埋葬したと発表。3月17日に開かれた復興支援会合では、死者22万2570人、負傷者31万928人、行方不明者870人、被害総額は約78億ドルと発表された。
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