脱出(4)
文字数 959文字
「ちょ、ちょっと要さん、こんな時に何言っているのよ?!」
中田先輩は唖然としながら、耀子先輩にそう文句を言った。一朗太君を始めとする島民も、恐らく呆れているに違いない。
勿論、僕には、彼女が何を望んでいるか分かっている。
耀子先輩が耀公主の能力を使う為には、多量の人間の生気が必要となる。それを得るには人間に接触することが必要で、粘膜での接触が一番効率が良いのだ。
僕は耀子先輩を抱きしめた。
今回はお仕置きと云う訳ではないとのことで、何時ものキスとは違い、彼女も僕に遠慮している。ならば、今回は僕の好きな様にさせて貰おう。
耀子先輩の胸の柔らかい膨らみが、彼女のブラや僕のシャツを跳び越えて伝わってくる。僕は彼女の背中の翼の付け根を握りしめ、彼女のことをより強く抱きしめた。そして、彼女の身体を少し離して、彼女の顔を見つめる。
「耀子さん、目を閉じて……」
先輩は、僕の言葉に従って目を閉じた。
僕は少し上を向いた彼女の唇に自分の口を合わせる。その時、歯と歯が当たり、僕は少し唇を切ってしまった。でも、そんな事は気にしない。僕は構わず、舌を彼女の口内に侵入させる。生気の吸収だけなら唇だけの接触で充分なのだが、僕は今回、舌を搦めることにした。彼女も無理に抵抗せず、少し口を開いて受け入れた。
僕は生気の吸収される多少の脱力感を物ともせず、彼女の口内の隅々まで、自分の舌で彼女の粘膜の感触を確認する。唇と歯の間も、彼女の舌の上下左右も……。
一分もそうしていただろうか……、彼女の方から僕の身体を押し離し、キスをお終いにして来る。
「幸四郎、これ以上は幸四郎の命が危ないわ。少し、調子に乗り過ぎよ。帰ったら、たっぷりとお仕置きだからね」
彼女はニッコリと笑ってそう言うと、僕から離れ、飛び込み石の付け根の方にゆっくりと歩いて行く。そこでは加藤部長が、悪魔鳥相手に必死の奮戦を続けていた。
「加藤君、お待たせ」
耀子先輩はそう言うと、加藤部長の前に出て、左の手を前に出し悪魔鳥の群れに向かって掌を翳した。すると、左腕に沿うように強い気流が発生し、50匹はいた悪魔鳥を軽々と吹き飛ばしていく。
「もう大丈夫なのか?」
「充分よ。お釣りがくるわ……。ちょっと丸鳥へのお仕置きが足りないけど、この悪夢を、そろそろお終いにしましょうか!」
中田先輩は唖然としながら、耀子先輩にそう文句を言った。一朗太君を始めとする島民も、恐らく呆れているに違いない。
勿論、僕には、彼女が何を望んでいるか分かっている。
耀子先輩が耀公主の能力を使う為には、多量の人間の生気が必要となる。それを得るには人間に接触することが必要で、粘膜での接触が一番効率が良いのだ。
僕は耀子先輩を抱きしめた。
今回はお仕置きと云う訳ではないとのことで、何時ものキスとは違い、彼女も僕に遠慮している。ならば、今回は僕の好きな様にさせて貰おう。
耀子先輩の胸の柔らかい膨らみが、彼女のブラや僕のシャツを跳び越えて伝わってくる。僕は彼女の背中の翼の付け根を握りしめ、彼女のことをより強く抱きしめた。そして、彼女の身体を少し離して、彼女の顔を見つめる。
「耀子さん、目を閉じて……」
先輩は、僕の言葉に従って目を閉じた。
僕は少し上を向いた彼女の唇に自分の口を合わせる。その時、歯と歯が当たり、僕は少し唇を切ってしまった。でも、そんな事は気にしない。僕は構わず、舌を彼女の口内に侵入させる。生気の吸収だけなら唇だけの接触で充分なのだが、僕は今回、舌を搦めることにした。彼女も無理に抵抗せず、少し口を開いて受け入れた。
僕は生気の吸収される多少の脱力感を物ともせず、彼女の口内の隅々まで、自分の舌で彼女の粘膜の感触を確認する。唇と歯の間も、彼女の舌の上下左右も……。
一分もそうしていただろうか……、彼女の方から僕の身体を押し離し、キスをお終いにして来る。
「幸四郎、これ以上は幸四郎の命が危ないわ。少し、調子に乗り過ぎよ。帰ったら、たっぷりとお仕置きだからね」
彼女はニッコリと笑ってそう言うと、僕から離れ、飛び込み石の付け根の方にゆっくりと歩いて行く。そこでは加藤部長が、悪魔鳥相手に必死の奮戦を続けていた。
「加藤君、お待たせ」
耀子先輩はそう言うと、加藤部長の前に出て、左の手を前に出し悪魔鳥の群れに向かって掌を翳した。すると、左腕に沿うように強い気流が発生し、50匹はいた悪魔鳥を軽々と吹き飛ばしていく。
「もう大丈夫なのか?」
「充分よ。お釣りがくるわ……。ちょっと丸鳥へのお仕置きが足りないけど、この悪夢を、そろそろお終いにしましょうか!」