第89話

文字数 152文字

 路地の真ん中に、赤と白の模様が落ちていて、何だろう、と近づいて見ると鯉のぼりだった。吊していたのが飛んでしまったのだろう。車に踏まれたタイヤの痕がついている。
 鯉は門をくぐって竜になるといい、登竜門ともいう。
 だが出世するのは一部の鯉だけで、残りのほとんどは、こうして無残に破れていくのだろう。 
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み