第52話

文字数 147文字

 電話ボックスの中は音が遮られて意外に静かだった。
 わたしは一分以内で伝えるべき内容を整理した。
 バッグを盗まれたこと。ポケットにあった小銭で電話していること。東京駅にいること。とにかく迎えに来て欲しい。
 受話器をとって、十円玉を三枚入れて、愕然とする。
 実家の番号がわからない……。
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