93話 たかきいやしき

文字数 208文字

男が、自分の官位は低いが、
まるきり身分の違う人に、想いを寄せていた。
 
少しは、期待できるそぶりでもあったのか、
寝ても恋しく、起きても恋しく、
つらい気持ちのうちに、詠んだ。
 
 つりあう相手と 恋はするもの 比べたところで
 身分が高くても 低くても 恋は苦しいもの
 
昔も、こういうことは、世の中にあった。
 
   *
 
 あふなあふな 思ひはすべし なぞへなく
 高き いやしき 苦しかりけり 
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