100話 忍ぶ草

文字数 226文字

男が、皇居の後涼殿(こうりょうでん)(高位の女官の住むところ)
のそばを通っていた。
 
ある高貴な方が、その部屋から、
忘れ草を「忍ぶ草とも言うでしょうか」
として、お出しになったので、つつしんで受け取り、
 
 忘れ草が たくさんある このあたりですが
 これは人を偲ぶ 忍ぶ草でしょうから 
 これから先も あなた様を 頼みにしております
 
   *
 
 忘れ草 ()ふる 野辺とは 見るらめど
 こは しのぶなり のちも たのまむ
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