103話 寝ぬる夜

文字数 204文字

男がおり、まじめで、浮ついたところはなかった。
深草の帝(仁明天皇)に仕えていた。
 
過ちであったのか、
親王たちの、ある女官と愛しあってしまった。
それで、
 
 共にした夜が 夢のようにはかなく まどろむ中に
 あれは ほんとうのことかと ますます思えてきます
 
と詠んで、贈った。
いまさら、見苦しい。
 
   *
 
 寝ぬる夜の 夢をはかなみ まどろめば
 いや はかなにも なりまさるかな
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