第15話 ガレージ
文字数 487文字
「さあ、花火をしようで」
「やろう、やろう」
「待って、バケツに水を汲んでこな。シュンちゃん、ちょっと手伝ってね」
「いいよ、おばあちゃん」
「あそこのガレージの、蔵の方にバケツがあるけん、取ってきて」
「わかった、左側だね」
そう言うとシュンは、ガレージの方へと歩き出した。すると、すぐ後からシュウトがついてきた。
「ぼくも行く」
「暗いから危ないよ」
「だって、お兄ちゃんについて行く」
まあ、すぐそこのことだからいいかと思い、シュウトの手を引いて駐車場に向かった。
ガレージは蔵のせいか、手前は少し暗かった。地面に四角いトレーのようなものがあったので、シュンはそれをまたいだ。引いていたシュウトの手が急に重くなった。
「大丈夫か、シュウト君」
「平気、痛くない」
暗がりですべっただけのようだ。ちょっとさびと油の臭いがしたが、シュウトに怪我がなければ問題ない。シュンはバケツを見つけると、祖母のほうへ引き返した。
「ありがとね、ついでにそこの蛇口で水を汲んできてね」
シュンは、蔵の端にある水汲み場でバケツ一杯に水を汲んだ。そのとき、声が聞こえた気がした。
(「夜」)
(「夜、気をつけてね」)
「やろう、やろう」
「待って、バケツに水を汲んでこな。シュンちゃん、ちょっと手伝ってね」
「いいよ、おばあちゃん」
「あそこのガレージの、蔵の方にバケツがあるけん、取ってきて」
「わかった、左側だね」
そう言うとシュンは、ガレージの方へと歩き出した。すると、すぐ後からシュウトがついてきた。
「ぼくも行く」
「暗いから危ないよ」
「だって、お兄ちゃんについて行く」
まあ、すぐそこのことだからいいかと思い、シュウトの手を引いて駐車場に向かった。
ガレージは蔵のせいか、手前は少し暗かった。地面に四角いトレーのようなものがあったので、シュンはそれをまたいだ。引いていたシュウトの手が急に重くなった。
「大丈夫か、シュウト君」
「平気、痛くない」
暗がりですべっただけのようだ。ちょっとさびと油の臭いがしたが、シュウトに怪我がなければ問題ない。シュンはバケツを見つけると、祖母のほうへ引き返した。
「ありがとね、ついでにそこの蛇口で水を汲んできてね」
シュンは、蔵の端にある水汲み場でバケツ一杯に水を汲んだ。そのとき、声が聞こえた気がした。
(「夜」)
(「夜、気をつけてね」)