第52話 福井 越前松島水族館
文字数 2,375文字
まあとにかく
入館料を支払い、館内マップとイベントの時刻表を貰い受け、広場に出た。
あれ? やっぱりあの遠くに見える真っ黒な雲、近づいて来てるぞ。
海に滝のような雨を落としている分厚く暗い雲が、さっきよりも随分と近くに見える。ありゃ絶対ここを通るなぁ。
ということで、館内のレストランでコーヒーフロートを飲みながら時間を潰すことにした。そしてバニラアイスがコーヒーに溶けきった頃アイツはやって来た。
スコールだ。
激しく地面を打ちつける雨。強風も伴っており、広場はあっという間に
暗い雲のさらにその向こう側では、雲がハッキリと途切れていた。おそらく、もう少し待っていればまた晴れてくるはず。それまでは館内の展示を観て過ごそうかな。
魚に
サザエとかウナギを手で
ジュラチックアクアリウムという、古生代・中生代から姿を変えずに存在している生き物のコーナー。シーラカンスの多分等身大の模型があって、やはりカッコイイ。
わぁわぁ言って走っているどっかの子供たちに紛れて観賞を楽しむうちに、雨が上がって晴天になっていた。あの暗ーい雲はどこへ行って、今度は誰を濡らして困らせているのだろうか。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
イルカショー、小さなプールにスタッフ2名、イルカ2頭の体制だが、イルカたちは凄く元気で頭も
お次はペンギンのお散歩だ。
白い道の上を、10羽ほどのフンボルトペンギンがトコトコ歩いて行く。
ペンギンたちは広場中央まで歩いて行ってウロウロ。スタッフがおやつのアジをあげようとすると「今はいらんよ」みたいな感じでクチバシを使ってはね
海洋館なる建物で、ガラス張りの床の下を泳ぐ熱帯魚が観れるそうな。1組あたり持ち時間は2分ということで、じっと待つこと10分、順番が来た。
透明なガラス張りの床に足をおろすのは、かなり怖い。表面意識ではガラスが存在すると分かっていても、脳のどこかで潜在的に恐怖を感じてしまうのだろう。恐る恐る着地して、足元を泳ぐ色とりどりの魚を
2分なんてあっという間に過ぎてしまった。
それ以外にも色々と観て
あと、こんぺいとうハウスに展示されている珍魚の「コンペイトウ」は、ちっこいまん丸スタイルとそのちょこまかした動きで
行くつもりのなかった場所でこんなに楽しんでしまうとは不覚なり。
水族館を出た瞬間にえちぜん鉄道の駅行きのバスが来たので、思わず乗り込んだ。歩くと1時間くらいかかるから、まあバスでいいやという感じだ。
このバスの運転手さんが面白かった。
名所でバスを減速したり、一時停止して、解説してくれる。
「左をご覧ください。芝政ワールドです。次回は夏に、水着を持ってお越しください」
「ここで左を、そして右をご覧ください。白い花がありますね。これは
「ここで左をご覧ください。鴨ヶ池と呼ばれる池です。冬が近付くとシベリアからたくさんの
こんな感じ。鴨って渡り鳥だったんですねぇ。
ローカルバスもなかなか……
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
えちぜん鉄道で福井駅に戻った。ホテルへ行く前にさっきのバスの運転手さんオススメ、越前そばを食べることにした。十割そばの店で、代表的な大根おろし、それとわさびおろし、とろろの3種を楽しめるセット。そば茶もそば湯も濃くて
十割そばって、コシがしっかりしていて噛みごたえがある。大根おろしもわさびおろしもこのそばに良く合う。僕にはとろろがピッタシはまった。とろろの中にそばを投入して、とろろ
まだ夕方の5時だから、もう少しお腹に何か
こうして福井をしっかりと
明日は恐竜を見に行くんだぜ。