第14話

文字数 350文字

話がどんどん大きくなった。
親族や仲の良い友達だけで、ハワイで挙式する事になった。
わたしたちにそんなお金ない。
彼のお母さんも、お金ない。
だから、わたしの両親が出す事になった。
結婚って、個人と個人じゃなくておうちとおうちのものだって聞いたことがあったから、その時はそれで良いかも、って思っちゃった。
実際みんなでハワイに行ったのは楽しかったし、式だって感極まって泣いちゃった。
けどその涙、なんで相手がはるちゃんじゃないんだろ?ってのと、なんか怖かったんだ。
後戻りは出来ない。
はるちゃんなら、こんな事しない。
わたし。
また。
わたしが、何処にも居なかった。
それを誤魔化すので、自分を誤魔化すので精一杯。
その不安は、帰国して新婚生活、彼お金なかったからわたしの実家に同居って形になって間もなく、すぐに現実になった。
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