第9話

文字数 486文字

はるちゃん、わたしも中学生になったよ。
制服来て、少し大人に近づいた感じだね!
はるちゃんは2年生か。
同じ学校だったら先輩なんだよね。 
「はる先輩」
それも良いな。
なんて。
えへへ。
わたしはそれなりに楽しくやってるよ。
新しい友達も出来たし、一学期の間に2回コクハクされちゃった。
わたし、モテるんだぞ。
「好きなひとが居るから」って、ごめんなさいした。
もちろんはるちゃんの事だよ。
これからは高校受験に向けて、夏休みは近くの塾の夏期講習に通うんだ。
はるちゃんに会えなくても、あの長閑な夏休みが過ごせなくなるのは寂しいな。
東京の夏はすっごく暑いの。
そっちはだいぶ涼しいんだよ。
でもって、ハルとアキが一緒に居たら、もっと過ごしやすいんだ。
あの場所で思い出に浸る事も出来ない。
その間にふたりとも少しずつ大人になって、変わって行っちゃうのかな。
はるちゃんがもっと遠くなっちゃった気がして、でもわたし、いつか再会出来るのを信じて、それを楽しみに毎日を過ごしてるんだ。
だから毎年、夏休みにこうしてお手紙書くの。
また会えた時に読んでもらえる様にね。
では、また来年。
元気でね。
わたしを忘れちゃ、嫌だよ。
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