第13話

文字数 498文字

そこで彼氏が出来たんだ。
合コンってやつ?
あんまり乗り気じゃなかったんだけど。
年下の男の子。
まだ学生で、お母さんが女手ひとつ、大学行かせてくれてるんだって。
苦学生って言うのかな?
なんとなく、はるちゃんを重ねちゃったのかもしれない。
コクハクされて付き合い出して、そういう事になった時。
彼、「俺は気にしないよ」って言った。
はるちゃんの言葉とは違うけど、少し嬉しかったから、求められたら断らなかった。
そのうちに彼の卒業・就職で、この先どうしよう?ってなった時に、わたし地元に帰る事にしたんだ。
彼も近くの会社に就職して、近くに住む事に。
それから何年か付きあってるうち、わたしも良い歳になって来た。
お母さんに言われたんだ。
彼と、どうするの?って。
ちょうど同じ頃、プロポーズされた。
わたしね、この人で良いのかな?ってずっと思ってたんだ。
はるちゃんとは、全然違ったから。
わたしが色々してあげるのがどんどん当たり前みたいになって行った。
しかも彼氏、わたしの両親と仲良くなっちゃった。
断れなかったんだ。
はるちゃんとは一緒になれないしね。
こんなもんかな?
結婚なんて。
そう思っちゃったの。
今更後悔しても仕方ないんだけど。
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