第23話
文字数 759文字
カスウィザードは答えた。
「それを表す言葉がにんげんの持つコトバのなかに一つだけある。すなわち業だ」
スフィンクスはニヤリと笑った。
「正解」
パックが大喜び。「凄いぜ、剣士どの!」
「おれは言語には少々うるさいんだ」と、カスウィザードもまんざらではない様子。
「簡単すぎたかしら?でも、さあ次のなぞなぞを出してごらん、坊や。あっという間に解いてあげるわ〜」
「良いだろう。次の謎掛けはおれも本気で行く」とカスウィザード。
「雨が降りました。森に、キノコが生えてきました。そのキノコを一匹の狐が見つけて、面白い色だな、素敵できれいな色だな、あの色をボクのものにしたいな、とじっと見つめていると、木々の間から一匹の熊が出て来て、丸太のように太い、剛毛のびっしりと生えた腕をぶんとふるって、そのキノコを粉々にしてしまいました。それから、狐と熊は仲良く並んで、ぴちゃぴちゃとそのキノコの破片を舐め始めました。一説によると、これがドラッグの起源だそうです。さて、この時、けもの道をたどって、火縄銃を担いだ一人の猟師がやってきました。猟師は熊と狐が並んでキノコをぴちゃぴちゃやっているのを見て、とても真面目な猟師さんだったので、なんだか不快な気持ちになりました。でも結局、猟師さんも狐と熊と並んでぴちゃぴちゃやることになってしまいました。それは何故でしょうか?」
スフィンクスは自分なりに考えて、答えを言った。
「猟師さんは森の近くに住んでとても健康的な精神状態にあったのだけど、たまに都会の商人と取り引きをする必要があって、その商人に心の中でこの臭いマタギがとか思われているのを知っていて、それで少し鬱々としていたのね。その鬱々した気分が、キノコの破片を舐めると幻覚に変わって、スカッとしたからだわ」
「正解デス」とカスウィザードは重々しく言った。
「それを表す言葉がにんげんの持つコトバのなかに一つだけある。すなわち業だ」
スフィンクスはニヤリと笑った。
「正解」
パックが大喜び。「凄いぜ、剣士どの!」
「おれは言語には少々うるさいんだ」と、カスウィザードもまんざらではない様子。
「簡単すぎたかしら?でも、さあ次のなぞなぞを出してごらん、坊や。あっという間に解いてあげるわ〜」
「良いだろう。次の謎掛けはおれも本気で行く」とカスウィザード。
「雨が降りました。森に、キノコが生えてきました。そのキノコを一匹の狐が見つけて、面白い色だな、素敵できれいな色だな、あの色をボクのものにしたいな、とじっと見つめていると、木々の間から一匹の熊が出て来て、丸太のように太い、剛毛のびっしりと生えた腕をぶんとふるって、そのキノコを粉々にしてしまいました。それから、狐と熊は仲良く並んで、ぴちゃぴちゃとそのキノコの破片を舐め始めました。一説によると、これがドラッグの起源だそうです。さて、この時、けもの道をたどって、火縄銃を担いだ一人の猟師がやってきました。猟師は熊と狐が並んでキノコをぴちゃぴちゃやっているのを見て、とても真面目な猟師さんだったので、なんだか不快な気持ちになりました。でも結局、猟師さんも狐と熊と並んでぴちゃぴちゃやることになってしまいました。それは何故でしょうか?」
スフィンクスは自分なりに考えて、答えを言った。
「猟師さんは森の近くに住んでとても健康的な精神状態にあったのだけど、たまに都会の商人と取り引きをする必要があって、その商人に心の中でこの臭いマタギがとか思われているのを知っていて、それで少し鬱々としていたのね。その鬱々した気分が、キノコの破片を舐めると幻覚に変わって、スカッとしたからだわ」
「正解デス」とカスウィザードは重々しく言った。