第4話 別の世界に逃避行? (9)

文字数 1,095文字

するとさ、(うち)のカミさん、『エッヘン!』と、いつた感じの素振りでね。『どうよ、どうよ』と、述べたい感じにも見える。

 だから俺は、尋ねたんだよ。(うち)のカミさんに、どうせ俺と話しもしたいんだろから。
「奥様、奥様、何で闇精霊なんて、召喚する必要性があるの?」
「ん? あああ、それはですね。あなたぁ~、異世界に行ったらですね。(わたくし)達の愛の王国を作りましょ~~~ぅ♪」
 と、高らかな声を出してね。音楽に合わせる様に、俺に説明してくれた。とても簡単に、凄く解り易くだよ♪

 特に一番解り易いのは、(うち)のカミさん。愛と豊穣の女神フレイヤ様だから、やはり愛の巣となる真っ白お城がいるのかな♪

 う~んでもね、俺は、先程も述べたけど。夫婦二人でゆるりと静かに、慎ましく暮らせればそれでいいんだよ。

 だから(うち)のカミさんに、俺の意見を述べてみた。

「でもね、フレイヤ。わざわざ王国なんて作らなくても、二人で静かに慎ましく暮らせれば、それでいいんじゃないかな?」

「う~ん、確かに、静かに暮らせれば、それに越した事は、ないですけれど……」

 この言葉を終えると、(うち)のカミさんは、急に顔色が悪くなったよ。だから俺は不安になって尋ねた。

「ん? どういう事をフレイヤ?」

「えっ? いや……。先程あなたに述べた通り……天界からの追ってが……」

 と、答えてくれたのだが。でもね、俺達二人は異世界に移動する訳だから。もう大丈夫だと思うのだと思うのだけど。それでは駄目なのかな?

 俺はそのように自分なりに思うから、また(うち)のカミさんに尋ねる事にしたんだ。

「でもね、フレイヤ、俺達は、今から異世界に移動するんだよね?」
「えええ、そうですよ、あなた……」
「なら、大丈夫なんじゃない? 天界の奴らも異世界までは、追ってはこないと思うけれど?」

 まあ、普通に考えればこうだよね。この世界の神様だと思うから、異世界迄はこないと思うし。異世界には異世界の神様もいるだろうから、縄張りとか色々あるだろうと思うから。わざわざ追ってはこないと、素人考えでモノ申したのだが。

「うぅん、そんな事はないですよ。(わたくし)がこうも簡単にゲートを開けるという事は、神なら誰でも簡単にゲートを開いて時空飛んで追いかけてきますよ」

「えぇ、えええっ! そうなの、フレイヤ?」

「はい、そうですよ、貴方……。それにどの世界、異世界合わせても、神はみな共通なのですよ……。それに神々が住む世界自体も、異世界の一つなのですから……」
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