話合い。
文字数 1,266文字
翌日。
神楽坂の家。
なんとか駅の外に出た俺は、建物の上を探すことにした。
多分出入口のすぐ側にあると踏んだからな。
案の定、屋根の上にあった。
腕時計だ。壊れて動いてない。
見た目は普通だが、不思議な何かを感じた。直感で、これが鍵だってわかったんだ。
あとはこれを持って戻ればいいって時だった。
後ろから突き落とされたんだ。
いつの間にか後ろに一匹いたらしい。
突然だったから受け身も取れず、地面に叩きつけられた。
痛みで身動きも取れなくなった俺は、せめてこれを壊すことで鍵を封じようと思った。