二度目の潜入。
文字数 1,013文字
2時17分
ｰｰ体育館2階ｰｰ
こっちにはあいつら全然いませんね。
さて、2人を探しましょう。
…そうだね。
車掌さーん！駅長さーん！
あ、おねえさーん！
こっちだよー！
向こうの方からだ！
いた！
遅くなってごめんなさい！助けに来ましたよ！
大丈夫ー！
それより、きつねのおにいさんが…
…
きつねやまさん！？
顔が真っ青だ…！
一体何が…！
ショック受けてるだけですよ。
昨日のアレ、後悔してるんじゃないですか？
そ、そうなの？
きつねやまさん！きつねやまさん！しっかりしてください！
助けに来ましたよ！
…ぁ？
あぁ、神楽坂くんか…。
こっちも見たらどうですか。
ゆ、ゆ、由香里ぃぃぃぃぃ！！
はいはいうるさいうるさい。
で、なんでこの人だけ手錠と足枷ですか？
由香里に、あ、いや！に、偽物の由香里に！
昔っからマゾだとは思ってましたけど、こんな時に楽しんでる場合ですかね。
気持ち悪い。
いや、多分そういうのじゃないと思うな…。
外すための鍵は、偽物が持ってるんだ…。
あなたなら捕まる前に余裕で振り切れるはずでしょう。
どうせ、私の顔してるから、わざと捕まってあげたんですね。
馬鹿なんじゃないですか？
外すの面倒臭いので、置いていきましょう。
行きますよ、車掌さん、駅長さん。
ほら、神楽坂くんも。
ちょ、ちょっと待って！
麻矢さんの偽物はどこにいったの？
確かに、姿が見えませんね。
おねえさんだ！
後ろにいるよ！
…。
現れましたね。偽物さん。
鍵を返してくれないかな？
神楽坂くんは駅長さんと車掌さんを連れて、先に駅に向かっててください。
戦うなら僕も…。
お願いします。私にやらせてほしいんです。
…わかった。
絶対に戻ってきてよ。
駅で、待ってるから。
神楽坂。由香里も連れていってくれ。
俺のことはいい。
あなたは言うのが遅いんだよ！！
麻矢さんスイッチ入っちゃってるから、自分でなんとかしてください！
心配しなくても大丈夫です、麻矢さんのこと信じてるので。
すまん…。
謝る相手が違うと思います。
それに、同じ顔だからってだけじゃないんでしょう？
ちゃんと説明すれば、麻矢さんだってわかってくれます。
神楽坂…！
お前、気付いてたのか…！
お人好しなのは十分伝わってますよ。
それじゃ、麻矢さんが偽物を…
…あ。
あれ早く止めないとヤバイですよ。
それじゃ、僕らは行きますので。
二人ともおいで！
はーい！
はーい！
ゆ、由香里！ちょっと待て！お前鉄パイプなんかどっから持ってきた！？
なぁ！流石にやり過ぎだって！
ちょっと聞け！由香里！由香里！！
