話合い2
文字数 1,045文字
じゃあ次は『消える駅』が根本的には解決していないので、どうしたらいいか。
まず、問題点をあげていきましょう。
鍵は閉じたし、もう大丈夫なんじゃないのか？
製造元を絶ったってだけでしょ。
ホームには生き残りがまだうじゃうじゃいます。
私が潰してあげてもいいですけど。
うん。とりあえずそれでお願いしようかな。
食べ物でいいです。
うん。
となると。解決ですか？
残りを全滅させて、駅長と車掌を帰してあげれば。
いやー。それがちょっと…。
なんですか？
前にも言ったことなんだけど、都市伝説として語られてるのは『消える駅』だよね？
そうですね。
なので、不純物は取り除いたのでもう大丈夫って話では？
あの子達、車掌と駅長って言ってるけど。いなくても電車は動いたよね？
あの子達は、あの駅とは関係ない…？
多分。
ちょっと聞きたいんですけど、狐山さん。
一日あの駅に取り残された日ありましたよね？
あぁ。
飲み食いしてる様子も無かった。
あの場所に食べられる物があったのかも怪しいしな。
人間でもない。
駅とはまた別の都市伝説だった。ってところでしょうか。
妖怪の類かもな。座敷童子とか。
物に触れてるので、幽霊では無さそうですし。
そしたら、駅に帰す必要もない訳ですか。
ここにずっと置いておくわけにもいかないだろう。
神楽坂、お前両親は？
四日前から明明後日まで、海外旅行に行ってます。
たまたま今はいないだけなので、帰ってきたら困りますね…。
俺の家に連れていこう。
…あの人と暮らしてるんじゃないんですか？
親父なら五年前から帰っていない。
はい…？
なんですかそれ、私そんなの聞いてないですよ。
母さんにも紫央里にも言ってないからな。
本当はもっと先に話すつもりだったんだが…。
はぁー…。
そうですか。まぁいいですよ別にあんな人。
じゃああなた一人でずっと暮らしてるんですか？収入は？
こう見えても優秀だからな。
探偵モドキみたいな仕事で稼いでるんだ。
狐山さんと麻矢さんは、今度しっかり話をしてほしいな…。
ただいまー。
あれ？お客さん？
お邪魔してます！
ん？浩一？
あれ、博人がなんでここに…。
神楽坂…神楽坂浩一…
お前ら兄弟だったのか！？
あぁ、麻矢さんのお姉さんと同級生ってことは、うちの兄貴とも同級生か…。
ん！？紫央里さんの妹さんか！
初めまして！
浩一さんですね！
姉がいつもお世話になってます！
収集つかなくなりそうだから、今日はもう解散しよう…。
桜田さん殺害の犯人の手がかりは？
そうだ！
狐山さん！
そうだったな。
鍵になってた時計がそうだ。これはおそらく犯人が身につけていたものだ。
