第三十五幕!雪降る町の女

文字数 6,821文字

俺と紗宙がツーリングから帰ってきた頃、町は徐々に朝を迎えつつあった。ローカルコンビニの営業も始まり、大通りにもちらほら人影が見え始めていた。 だが、町が戦場になったということもあって、おそらく学校も仕事も臨時休暇となっているのだろうか。制服を着た学生やスーツのサラリーマンの姿は、どこにも見当たらない。町のメイン通りを駆け抜けて、出発時刻の1時間前には臨時司令部に戻ることができた。
俺たちはバイクを停めると、つい浮かれて我を忘れたようにイチャつきながら、自室までの道を進んだ。しかし、建物の正面入り口の前でサクとばったり遭遇してしまう。彼は俺たちと目が合うと、少し寂しそうな顔をした後、俺の顔を鋭い目つきで睨みつけた。俺はそんなサクになど目もくれずに、紗宙を部屋まで送り届ける。そして部屋へ戻ってから、さっきのことを少しばかり反省するのであった。
サクが紗宙に対して、恋愛感情を抱いているのかは定かではない。しかし、おそらくはあるのだろう、というくらいは感じ取っていた。だからつい強気になって、俺の女アピールと見える態度をとってしまったのだ。俺は、しばらくこのことで気落ちした。





空は晴れてはいるが雲がかかり、パラパラと柔らかい雪が優しく舞い落ちていた。紗宙は、忘れ物に気付いてバイクまで戻る。その帰り際、建物に入ろうと正面入り口までやってくる。すると、見知らぬ女が建物を見上げながら立ちすくんでいた。
その女は、色白で派手な銀髪、長身でモデル体系。戦時下の帯広では、あまり見かけない綺麗ないでたち。まるで、どこかの都会からここまできたのだろうか、という感じの雰囲気であった。
女は事あるごとに、大きな声で建物に向かって叫んでいる。


「たのもー!たのもー!」


いつの時代の道場やぶりだよと、ツッコミを入れたくなる。紗宙は、そんな女に話しかけた。


「あの、AIM本部に何かご用ですか?」


その女は、ハキハキと答えた。


「はい。AIM軍に志願したいのですが、どなたに言えばいいのかわからなくて...。AIMの方ですか?」


「ええ、そうです。」


その女は、笑みを浮かべる。


「へえ〜。AIMには、こんな綺麗な方もいるんですね!」


紗宙は、いきなり褒められて少し戸惑う。


「そんなことないですよ。でも、女性でも活躍されてる方はいますよ!」


「そうなんですね!あ、そうそう名前言うの忘れてた。私、羽幌雪愛です!」


「雪愛さんね!私は紗宙。よろしくね!」


紗宙は、サクを呼びに司令部の中へ入っていく。雪愛は黙って、彼女の後ろ姿を凝視していた。
彼女は、早速サクへ伝える。すると彼は、そんなよくわからない女は相手にしなくていいと突っぱねようとする。しかし、寒空の中せっかく志願しにきてくれた人を追い返すのは、あまりにもかわいそうだと彼を説得。サクは、紗宙に説得されてはしょうがないと話だけ聞くことに決めた。





出発の時刻になる。南富良野制圧軍は、旧西帯広駅近辺に集結。出陣の命を、今か今かと待ち構えていた。
そんな中に、俺たち青の革命団の5人もいた。俺は、サクから一部隊を預かり、100人を率いる部隊長となる。俺が紗宙と話していると、こちらへ1人の女が手を振りながら駆け寄ってきた。すると、紗宙も彼女に向かって手を振った。そして声をかけた。


「雪愛さん!ここにいるってことは??」


「うん!採用だって!」


紗宙は嬉しそうだ。


「良かった。配属は?」


「実は、紗宙と一緒!北生さんの部隊に入ることになったよ!」


それを聞いた紗宙は、表情が輝いている。俺はよくわからないが、とりあえず紗宙が嬉しそうにしていたので、良かったのだと思った。


「北生さん、雪愛です。よろしくお願いしまーす!」


俺は、北海道へ来てから、革命団を除いてほとんどアイヌとしか話していない。だから、彼女と会話していて、なんか不思議な感覚だった。


「あんたは何で、AIMで戦おうと思ったんだ?」


すると彼女の口から、とんでもない言葉が飛び出す。


「私、もともと札幌官軍で働いてたんです。」


俺は驚愕して、つい睨みつけてしまう。


「何だって!官軍に...。」


雪愛は、まずいと思ったのだろうか。
すかさず理由を語る。


「けど、あいつらの考えとかやり方に共感できなくて。それで北海道を変えたいって思いで志願したんです。」


「それはサクも知っているのか?」


「もちろん。それを知って、官軍について詳しい私を採用することに決めたそうです。」


俺は彼女を見た。確かに彼女は、官軍に嫌気を覚えてこちらへ志願したと言っている。だが、そんな上部だけの話をするだけなら、誰だってできる。
俺は、誰よりも人間不信な性格だ。こういう時、すぐに相手を疑ってしまうところがある。もし彼女が官軍の内通者だったら...。
俺の目が、異常に鋭くなっていくのが伝わったのだろうか。
雪愛は笑顔で言う。


「もしよければ、サク将軍に話した、官軍の機密情報全部話しましょうか?」


俺は彼女の本心を探るため、あえて難しい質問をした。


「では聞こう。官軍はアイヌですら手なずけられないヒグマを、いとも簡単に手なずけて戦闘で活用しているそうだな。あれはどういうことだ?」


雪愛は、すんなりと答える。


「あー、あれは薬の力です。」


「ヒグマを意のままに操る薬?」


「そう。その名もドグマ。ヒトリエっていう宇宙の砂とトリカブトの毒、シンナー、それから獣の肉片なんかを混ぜて作る、中毒性の強い新型の薬物。」


「飲ませるだけで、言うことを聞かせられるとでも?」


雪愛は首を振る。


「いいえ。薬の効力は、本来持っていた記憶・思考力・感情、そう言ったものを全て消し去って、薬のことしか考えられない無の状態を作り出すだけです。その無の状態へ戻した脳に、どうやったら薬をもらうことができるのか、ってことを刷り込んでいきます。」


「生き物を生まれたての状態へ戻して、そこから薬の手に入れ方を教えていく。つまり、官軍の言うことを聞けば、薬がもらえると言う思考を刻み込んでいくと言うことか?」


「ええその通りです。だから官軍の狩猟部隊が子熊を捕獲してきて、それを薬漬けにして育て上げるのです。」


紗宙は苦い顔をする。


「酷すぎる...。」


「札幌官軍は、北海道を制圧したら本州にも侵攻を考えています。だから軍部への力のかけ方が異常なのです。」


俺は話題を変える。


「なるほどな。では、雪愛はどんな部隊に所属していた?」


「札幌近衛部隊という、札幌の最後の防衛戦って言われている部隊にいました。平時は主に町の警備とか、知事の護衛とかを担当していたんです。」


「ほお。じゃあ知事の京本は、相当な切れ者と聞くが、実際はどんな人間だ?」


「うーん、一言で言うなら熱さを胸に秘めた男って感じですね!日本政府にへこへこしながらも、いつかは見返してやるとか考えてるところとか。」


「そうか。いずれ京本と刃を交える時が来るだろうな。」


雪愛は話題を流すと、質問をしてくる。


「そういえばお二人は、アイヌ民族でも道産子でもないようですが、どちらから来たんですか?」


「東京だ。訳あってAIMで戦っている。」


雪愛は何かを考えているようだった。


「東京からわざわざこんな辺境まで来るには、相当な理由がありそうですね。もし良ければ、その理由を聞いても良いですか?」


俺は躊躇ったが、言うことに決める。


「俺たちは、青の革命団という団体で新しい国を作るための活動をしている。その一環で、この北海道まで来て、AIMと共闘させてもらっているのだ。」


雪愛は、『青の革命団』という言葉を聞いた瞬間、表情が少し変化したように感じた。
しかし一瞬のことであったので、俺は怪しむこともなかった。


「へえ、革命家なんですね。確かに今の日本は無法地帯みたいなものですから、誰かが立ち上がって変えていかないとですよね。実は私もそういうこと、なまら興味があるんです。良ければ色々聞かせてくださいな。」


紗宙が話に入る。


「なまら?」


雪愛は、ハッとして恥ずかしそうにした。


「あ、北海道弁で『とても』っていう意味。ついつい出ちゃうなあ。」


こう長々と雑談をしていると、サクがやってきて全軍に進撃開始の命令を出した。
俺と典一はスノーモービル、先生は馬、女性3人は軍用車へ乗り込んだ。





南富良野制圧部隊は、白銀の平原を迅速に西へ移動。その日の午後には、前線基地である新得砦に到着。砦には先発隊が先に到着していて、食料や雪山対策セットを用意しておいてくれた。
これからの戦いは、雪中戦の中でも難易度が高い、雪山での戦がメインとなってくる。戦場というものに出てから、まだ半年も満たない俺たち革命団メンバーにとっては、まるで殺してくださいと言っているようなものだった。
俺は絶対に死なないと覚悟を決めた反面、時々死んだらどうしようかという恐怖に駆られることがあった。これは紗宙や灯恵も同じなのだろうが、彼女らはそれを全く顔に出すことはなかった。
雪山で戦う備えを十分にしてから砦の櫓へと登り、目の前にそびえる雪化粧で染まった山々を見渡した。今日は風も弱く、その雄大な姿をはっきりと見ることができる。しかし、所々で雪崩が起きており、不安が喉の奥から込み上げてくる。
先生の戦略によれば、まずトマムという南富良野一帯を見渡せる山を占領。そこから、一気に官軍の拠点である幾寅を襲撃する。この戦いは、どれだけ早くトマムを奪い取れるかによって、勝敗が別れてくる。
あまりにも長引けば、札幌から官軍の主力部隊が到着してしまう。それに、補給線を確保しにくい雪山での泥沼長期戦は、大きなリスクを伴う。だからこそ、迅速に攻略しなくてはならないのだ。
トマムの山は、かつて広大なスキーリゾートが存在したそうだが、今はその施設を官軍が改築して、道東遠征の拠点としている。山を守るように、至る所に兵士の詰所が設置されていて、なかなか山頂の本部へたどり着けない堅牢な山陣となっているようだ。
俺はこのトマム攻略戦において、山の西側から回り込み、背後から山を襲撃する役割を担っている。もちろん俺の部隊だけではなく、サクの側近ユワレの部隊、そしてAIMの老将アイヒカンの部隊も一緒にだ。
アイヒカンとユワレは、ともに南富良野出身。このトマム近辺の雪山を知り尽くしている。彼らが一緒にいてくれることは、とても心強いことだ。
俺が考えることをやめ、櫓を降りようとした時、サクがハシゴを登ってやってきた。彼は俺を見つけると、強引に引き止めてくる。


「少し時間をもらうぞ。」


俺は頷いた。同じくサクと話したいことがあったからだ。


「お前が俺に時間をくれとは珍しいな。」


サクは、そっぽを向いてボソッ言う。


「紗宙のことだ。」


俺は、予想外の話題で呆気に取られる。


「紗宙?」


サクは、冷静に言葉を発する。


「紗宙に告白しようか悩んでいる。」


きっとサクは、今朝の俺の態度を見て、先手を打ってきたつもりなのであろう。俺は、その言葉を聞いた瞬間に、心のどこかで激しい焦りが生じたことに気づいた。


「いいんじゃないか?」


「お前、紗宙の幼馴染なんだろ。何か彼女の好きなものとか知らないか?」


「うーん、花とか服とか肉料理とかも好きって言ってたな。それから化粧品とか、綺麗な景色とかかな。」


サクは考えている。


「綺麗な景色か...。」


「まあ紗宙は優しいから、何あげても嫌な顔はしないと思うけど。」


「そうか、ありがとな。とっておきのプレゼントを思いついた。」


珍しく意気揚々としているサク。
そんな彼に、今度はこちらから質問をぶつける。


「お前は、あの雪愛という女をどう思う?」


「変わったやつだが、美しい女だ。俺のタイプではないけどな。」


「そんなことではない。あいつは何か隠しているんじゃないかとかそういうことだ。」


「ふむ、確かに最初は疑った。だが、あのくもりのないハキハキとした声と笑顔に偽りはなさそうだと俺は判断した。そして彼女の知っている官軍の情報は、俺がスパイを使って探った情報と一致している。嘘をついているようには思えん。だから俺は、彼女を信頼して採用したのだ。」


俺がまだ不安そうな表情をしていると、サクは意地悪く言う。


「ここらの地理に疎いお前に、土地勘のある雪愛をつけてやったのだ。感謝してほしいものだ。」


俺は、彼の皮肉な言い方に軽く苛立ちつつも、これ以上言及することはなかった。





サクは、少し1人になりたいからあっちへ行けと言ってきた。俺は、ムカつきつつも櫓を降りる。そして1人、砦内にある射撃演習場へと足を運んだ。
すると、どうやら先着者がいるらしく、銃声が場内に響き渡っていた。
俺が顔を出すと、そこには紗宙と灯恵、そして雪愛の姿があった。
俺は彼女らに声をかける。


「銃というものが、こんなに身近なものになるなんてな。」


俺に気づいた灯恵が振り向いた。


「お、銃と言ったら蒼だね。」


俺が何のことだかと思っていると、紗宙が声をかけてくる。


「射撃を雪愛に教わってた。」


俺は、冗談混じりで返す。


「何だ、2人も前線で戦う気か?」


紗宙は答える。


「だって次のトマム攻略戦。灯恵は先生と本陣に残るけど、私は蒼と一緒に前線に立つでしょ。」


「そうだった。すっかり忘れてた。」


「山寺で一緒に訓練受けたけど、それ以降なかなか前線でる機会なかったから。いわゆるペーパー講習受けてたの。」


すると雪愛が楽しそうに言う。


「紗宙はセンスあるさ。だから心配しなくても大丈夫だよ!」


紗宙は少し照れている。


「そんなんじゃないけど。でも感覚は戻ってきたみたい。」


灯恵は、自慢げに雪愛のことを俺に話す。


「それにしても、雪愛は教えるの上手いんだよな。紗宙もすぐに感覚戻ったし。私もちょっとできるようになった。」


俺は微笑を浮かべた。


「前線に出る気満々だな。」


雪愛も灯恵を褒める。


「15歳なのによくやるよ。」


灯恵は、こんなの余裕だと強がっているが、内心褒められて上機嫌なのだろう。
俺も灯恵の運動神経の良さは、目を見張るものがあると思っていたが、やはりみんなそれを感じているのだろう。血は繋がっていないとはいえ、さすが結夏の娘なだけある。そんなことを考えていると、雪愛が無理強いをしてくる。


「蒼さんの腕前も見てみたいな!!」


「そんな上手くないぞ。」


「謙遜しないで、見せてください!」


俺は、結夏みたいな騒がしい女がもう1人増えたなと内心思い、嬉しさとめんどくささが入り混じる気分になったが、別に悪い気は一切しない。
俺は、灯恵から拳銃を譲り受けると、遠く離れた的の中央に位置する、赤い小さな点に気持ちを集中させた。その時、雪愛が要らぬ煽りを入れてくる。
北海道の女はデリカシーがない奴が多いと、昔とあるドラマのワンシーンを見てから思い続けていた。雪愛は、それを具現化したような会話を時たま挟んだ。
そういうデリカシーのない煽りをされると、昔の嫌な思い出が頭をぐるりと駆け巡る。するとなぜか、殺したいほど嫌いだった会社のゴミクソ上司や、カスみてえな同期と後輩の顔が脳裏に浮かんだ。その瞬間、頭の中が真っ白になった俺は、思い切り引き金を握り絞めたのである。
銃弾は一直線に的の中央を貫いただけでなく、その衝撃は的自体をも粉砕してしまった。俺は、エネルギーを使い果たしたかのように肩の力が降りて、呆然と壊れた的を見つめていた。
紗宙と灯恵は、流石だと言って大いに持てはやしてくれる。しかし、雪愛は呆然としながら、まるで独り言のように、こう呟いた。


「人殺しの顔。まるで、黒の系譜を見ているようだわ...。」


その言葉だけが強く頭を貫いた。
『黒の系譜』
奴が、あの女が言っていた言葉と一緒だ。
一体何なのだろうか。
俺はとっさに、雪愛にそのことを聞こうとした時、トマムへの出陣合図が砦に鳴り響いた。
雪愛は最後に笑顔で、


「蒼さんさすがですね!一緒に戦えるのほんと楽しみです!一足先に行きますね!」


とか言って、逃げるようにその場を後にした。


まだ心に衝撃が残り、放心状態だ。そんな俺に、紗宙が声をかけた。


「蒼、大丈夫?」


俺は我に返り、大丈夫だと答えると、2人とともに訓練所を出ようとした。
すると、灯恵が俺にささやいた。


「雪愛ってさ、只者じゃあないよな。」


その鋭い15歳の勘に感心してしまった。灯恵も気づいている。雪愛の中に潜むただならぬ何かに。しかし俺たちは、まだそれが何なのか、そもそも彼女が一体何者なのか知る由はなかった。





AIM軍は工作部隊の先行で、未開の雪山を悠々と進撃。敵のトマム基地の真正面に位置する、山間部にあるトマム学校を占領。そこを本陣として、トマム基地および南富良野町を攻略することを決定した。
俺は、雪愛に言われた一言が頭に残り、中々眠りにつけなかったが、何とか体調を整える。
そして翌日、総勢100人の部下を従え、ユワレ、アイヒカンとともに軍の前線に立った。
俺の後ろには紗宙、典一、それから雪愛の姿もあった。







(第三十五幕.完)
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登場人物紹介

・北生 蒼(きたき そう)

本作シリーズの主人公であり、青の革命団のリーダー。

劣悪な家庭環境と冴えない人生から、社会に恨みを抱いている。

革命家に憧れて、この国を変えようと立ち上がる。

登場時は、大手商社の窓際族で、野心家の陰キャラサラリーマン。

深い闇を抱えており、猜疑心が強い。

自身や仲間を守るためになら手段を選ばず、敵に残忍な制裁を加えて仲間から咎められることも多い。

非常に癖のある性格の持ち主ではあるが、仲間に支えられながら成長していく。

仙台にて潜伏生活中に、恋心を抱いていた紗宙に告白。

無事に彼女と恋人関係になった。



・袖ノ海 紗宙(そでのうみ さら)

青の革命団メンバー。

蒼の地元の先輩であり、幼馴染でもある。

婚約者と別れたことがきっかけで、有名大学病院の医療事務を退社。

地元に戻ってコンビニでバイトをしていた。

頭も良くて普段はクールだが、弟や仲間思いの優しい性格。

絶世の美人で、とにかくモテる。

ある事件がきっかけで、蒼と共に旅をすることになる。

旅の途中でヒドゥラ教団に拉致監禁されるが、蒼たち青の革命団によって無事救出される。

そして蒼からの告白を受け入れ、彼とは恋人同士の関係になった。


・直江 鐘ノ助(なおえ かねのすけ)

青の革命団メンバー。

蒼の大学時代の親友で、愛称はカネスケ。

登場時は、大手商社の営業マン。

学生時代は、陰キャラグループに所属する陽キャラという謎の立ち位置。

テンションが高くノリが良い。

仕事が好きで、かつては出世コースにいたこともある。

プライベートではお調子者ではあるが、仕事になると本領を発揮するタイプ。

蒼の誘いに乗って、共に旅をすることになる。

結夏に好意を抱いており、典一とは恋のライバルである。


・諸葛 真(しょかつ しん)

青の革命団メンバー。

蒼が通っていた自己啓発セミナーの講師。

かつては国連軍の軍事顧問を務めていた天才。

蒼とカネスケに新しい国を作るべきだと提唱した人。

冷静でポジティブな性格。

どんな状況に陥っても、革命団に勝機をもたらす策を打ち出す。

蒼の説得により、共に旅をすることになる。

彼のおかげで今の革命団があると言っても良いくらい、その存在感と功績は大きい。

革命団のメンバーからは、先生と呼ばれ親しまれている。


・河北 典一(かほく てんいち)

青の革命団メンバー。

沼田の町で、格闘技の道場を開いていた格闘家。

ヒドゥラ教団の信者に殺されかけたところを蒼に助けられる。

それがきっかけで、青の革命団に入団。

自動車整備士の資格を持っている。

抜けているところもあるが、革命団1の腕っ節の持ち主。

忠誠心も強く、仲間思いで頼りになる存在でもある。

カネスケとは結夏を巡って争うことがあるが、喧嘩するほど仲が良いと言った関係である。


・市ヶ谷 結夏(いちがや ゆな)

青の革命団メンバー。

山形の美容院で働いていたギャル美容師。

勝気でハツラツとしているが、娘思いで感情的になることもある。

手先が器用で運動神経が良い。

灯恵の義理の母だが、どちらかといえば姉のような存在。

元は東京に住んでいたが、教団から命を狙われたことがきっかけで山形まで逃れる。

流姫乃と灯恵の救出作戦がきっかけで、革命団と行動を共にするようになる。

山寺の修行で投げナイフの技術を取得。持ち前のセンスを活かして、革命団の危機を何度も救った。

蒼や先生は、彼女のことを天才肌だと高評価している。

革命団のムードメーカー的存在でもある。


・市ヶ谷 灯恵(いちがや ともえ)

青の革命団メンバー。

結夏の義理の娘。

家出をして生き倒れになっていたところを結夏に助けられた。

15歳とは思えない度胸の持ち主。

コミュ力が高い。

少々やんちゃではあるが、芯の通った強い優しさも兼ね備えている。

秋田公国に拉致されたところ、革命団に助けれる。

それがきっかけで、共に行動することになる。

戦場では戦えないものの、交友関係を作ったりと、陰ながら革命団を支えている。

先生から才を認められ、彼の弟子のような存在になりつつもある。


・関戸 龍二(せきど りゅうじ)

青の革命団メンバー。

『奥州の龍』という異名で恐れられた伝説の不良。

達也に親族を人質に取られ、止むを得ず暴走天使に従っていた。

蒼と刃を交えた時、彼のことを認める。

革命団が達也から両親を救出してくれたことに恩を感じ、青の革命団への加入を決める。

寡黙で一見怖そうだが意外と真面目。

そして、人の話を親身になって聞ける優しさを兼ね備えている。

蒼にとって、カネスケと同等に真面目な相談ができる存在となる。

真冬の北海道でもバイクを乗り回すほどのバイク好き。


・酒々井 雪路 (しすい ゆきじ)

青の革命団メンバー。

かつては政治家を目指して、東京の大学で法律を学んでいたが、少数民族の為に戦いたいという思いから北海道へ渡り、AIMに参加する。

ツーリングが趣味で、それ故に機動部隊へと配属されてしまう。

だが、そこで龍二と出会い、彼の紹介で青の革命団へと加入。蒼や先生とともに、新国家の憲法作成することになった。



※第三十八幕から登場

・イカシリ

青の革命団メンバー。

AIM軍の腕利きのスナイパーで、アイヒカンの部隊に所属していた。

射撃の腕は一流で、雪愛(美咲)から密かにライバル視されている。

南富良野で蒼と一緒に戦った時、彼に才能を認められ、次第と行動を共にすることが多くなる。そしていつの間にか、蒼の配下のスナイパーとなり、彼の元で官軍と壮絶な銃撃戦を行う。

服が好きで、アイヌの伝統衣装を自分でアレンジして作った服を着こなしている。



※第三十六幕から登場

・間宮 恋白 (まみや こはく)

青の革命団メンバー。

麟太郎の娘で、年齢は4歳。

生まれたばかりの頃、麟太郎が官軍に捕えられてしまい、母子家庭で育つ。

紋別騎兵隊が街に侵攻した時、母親を殺され、更には自分も命を狙われるが、サクの手により助けられた。

それから灯恵の力により、北見の街を脱出して、一命を取り留める。

命の恩人でもある灯恵のことを慕っている。また彼女から実の妹のように可愛がられており、「こはきゅ」という愛称で呼ばれている。



※第四十四幕から登場

・間宮 麟太郎 (まみや りんたろう)

青の革命団メンバー。

恋白の父親で、元銀行員。

網走監獄に捕らえられていたが、AIMの手により助け出された。

娘が灯恵により助けられたことを知り、何か恩返しがしたいと青の革命団に参加する。

経済について詳しく、蒼からは次期経済担当大臣として、重宝されることになる。

また長治とは、監獄で共に生活していたので仲が良い。



※第五十一幕から登場

・許原 長治 (ゆるしはら ちょうじ)

青の革命団メンバー。

元力士。北海道を武者修行していた時、AIMに協力したことがきっかけで、網走監獄に捕らえられていた。

囚人達からの人望が熱く、彼らをまとめ上げる役を担っていた。

AIMに助けられた後は、青の革命団に興味を持ち、自ら志願する。

典一と互角にやりあうほど喧嘩が強く、蒼や先生からの期待は厚い。

監獄を共に生き抜いた間宮と、その娘の恋白とは仲が良い。



※第四十三幕から登場

・レオン

紗宙が飼っている茶白猫。

元は帯広市内にいた野良猫であったが、紗宙と出会い、彼女に懐いてAIM軍の軍用車に忍び込む。

大雪山のAIM陣で紗宙と再会して、彼女の飼い猫になった。



※第五十二幕から登場

・石井 重也 (いしい しげや)

青の革命団メンバーであり、日本の国会議員。

矢口宗介率いる野党最大の政党、平和の党の幹事長を勤めている。

党首である矢口から命を受け、用心棒の奥平とともに北海道へ渡航。先生の紹介で蒼と会い、革命団への加入を果たす。

政治に詳しい貴重な人材として重宝され。雪路とともに、新国家の憲法作成に携わっていくこととなる。

頑固で曲がったことが嫌いな熱い性格だが、子供には優しいので、恋白から慕われている。

元青の革命党の党員でもあり、革命家の江戸清太郎と親しい関係にあった為、革命家を志す蒼に強く共感していく。



※第五十四幕から登場

・奥平 睦夫 (おくだいら むつお)

青の革命団メンバー。

平和の党の幹事長である石井の用心棒として、共に北海道へ渡航。先生の紹介で蒼と会い、革命団への加入を果たす。

石井とは青の革命党時代からの知人で、かつて彼の事務所で勤務をしていた。その頃、江戸清太郎の演説を聞きに来ていた蒼にたまたま遭遇している。

普段は物静かだが、心の中に熱い思いを持った性格。



※第五十四幕から登場

羽幌 雪愛(はほろ ゆあ)

札幌官軍三将の豊泉美咲が、AIMに潜入する為の仮の姿。

青の革命団について調査する為に、蒼や先生に探りを入れたり、時には彼らの命を狙う。

その一方で、スナイパーとしてAIM側で戦に参戦。戦力として大いに貢献。紗宙や灯恵と仲良くなり、彼女らに銃の手解きをする。

また、その関わりの中で紗宙の優しさに触れ、スパイであることに後ろめたさも生まれてしまう。

性格はポジティブで明るいが、裏に冷酷さも兼ね備えている。



※第三十五幕から登場

・矢口 宗介 (やぐち そうすけ)

国会議員で、先生の旧友。

27歳の若さで初当選を果たし、33歳で野党最大の政党である平和の党の党首まで上り詰めた。

温厚で正義感が強く、日本国を腐敗させた神導党と激しく対立。神導党の後継団体であるヒドゥラ教団から、命を狙われている。

内からの力だけでは日本国を変えられないと判断して、旧友である先生が所属する革命団に未来を託すべく、石井と奥平を北海道へと派遣した。

蒼や先生にも負けず劣らずのロン毛が特徴。



※第五十四幕から登場

・イソンノアシ

AIMの首長であり、英雄シャクシャインの末裔。

サクの父親でもあり、温厚で息子思いの性格。それ故に、AIM軍や統治領域の民衆からの人望が厚い。

諸葛真が大学生の頃、遭難から救ったことがきっかけで、彼とは親友の仲になる。

サクの和人嫌いというトラウマを克服させる為に、彼を革命団の案内役に任命した。


・サク

イソンノアシの息子で、英雄シャクシャインの末裔。

毒舌で攻撃的な性格。

実行力と統率力、そして軍才があるので、AIM関係者からの人望が厚い。また父を尊敬していて、親子の関係は良好。

しかし、交戦的で容赦がないので、札幌官軍からはマークされている。

かつては、温厚かつ親しまれる毒舌キャラだったが、恋人を官軍に殺されたから変貌。和人を軽蔑して、見下すようになったという。

殺された恋人と瓜二つの紗宙へ、淡い好意を寄せる。



・ミナ

サクの元婚約者。

アイヌ民族の末裔で、自らの出自やアイヌの文化に誇りを持っており、北海道を愛していた。

2年前、裏切り者の手によってサクと共に捕らえられる。

そして、彼の目の前で、松前大坊に殺された。



※第三十三幕と第五十幕で登場

・ユワレ

サクの側近であり、幼馴染でもある。

正義感が強く、曲がったことが好きではない性格で、みんながサクを恐れて諌めようとしない中、唯一間違っていることは間違っていると言ってのける存在。

また忠義に熱く、蒼から何度も革命団への入団オファーを受けるが、全て断り続けている。



※第三十三幕から登場

・アイトゥレ

AIM幹部の筆頭格で、イソンノアシやサクの代わりに、軍の総大将を務めることも多々ある。

歴史ファンで、特に好きなのが戦国時代。お気に入りの武将は本多忠勝。

道東遠征で、共に戦うカネスケの才を見抜き、別働隊を任せるなど、彼に軍人としての経験をつませる。



※第三十八幕から登場

・京本 宗男(きょうもと むねお)

北海道知事であり、札幌官軍の代表。

日本政府の指示の元、北海道の平和を守る為に、AIMとの紛争に身を投じた。

政府に忠誠を尽くす一方で野心家でもあり、いつかは天下を取ろうと画策している。

それ故に、紛争を理由に軍備の増強を図る。

人の能力を的確に見抜き、公平な評価を下すことから、部下からの信頼は厚い。

公にはしていないがヒドゥラ教団の信者で、土龍金友のことを崇拝している。



※第三十二幕から登場

・土方 歳宗 (ひじかた とししゅう)

札幌官軍三将の筆頭で、身長190㎝超えの大男。

京本からの信頼も厚く、札幌官軍の総司令官の代理を務めることもある。

武術の達人で、国からも軍人として評価されており、一時期は先生と同じく国連軍に所属していた経験もある。

北海道の治安を守る為にAIMとの戦争で指揮を取るが、特にアイヌやAIMを憎んでいるわけではない。

部下からも慕われていて、特に美咲は彼のことを尊敬している。また彼女と同様に松前の残虐非道な行為をよく思ってはいない。



※第五十一幕から登場

・豊泉 美咲(とよいずみ みさき)

札幌官軍三将の1人。

セミロングの銀髪が特徴的なスナイパー。銃の腕前は、道内一と言われている。

性格はポジティブで、どんな相手にも気軽に話しかけられるコミュ力の持ち主。

京本からの指示を受け、青の革命団の実態調査の任務を引き受ける。

キレ者で冷酷な所もあるが、非道な行為を繰り返す同僚の松前を心底嫌っている。



※第三十ニ幕から登場

・松前 大坊(まつまえ だいぼう)

札幌官軍三将の1人。

人柄はさておき、能力を買われて三将の地位まで上り詰める。

サクの恋人を殺害した張本人。

類を見ない残忍性で、AIMおよびアイヌの人々を恐怖に陥れた。

再びAIM追討部隊の指揮官に任命され、AIMと革命団の前に立ち塞がる。



※第三十ニ幕から第五十幕まで登場

・エシャラ

イソンノアシの弟で、サクの叔父に当たる人物。

元AIMの幹部で、考え方の違いから、札幌官軍に内通して寝返る。

サクとミナを松前大坊へ引き渡し、ミナの殺害に少なからず加担した。

温厚だが、自分の信念を曲げない性格。

AIMをえりもへ追いやって以降は、松前の手先として帯広地域を統治していた。



※第三十三幕〜三十四幕で登場

・御堂尾 神威 (みどうお かむい)

紋別騎兵隊の副隊長。

日本最恐の軍隊と恐れられる騎兵隊の中でも、群を抜く武勇と統率力を誇る。

しかしその性格は、冷酷で自分勝手で俺様系。

人を恐怖で支配することに喜びを覚え、敵対した者は、1人残らず殺し、その家族や周りにいる者、全てを残忍な方法で殺害。

また、騎兵隊の支配地である紋別の町では、彼の気分次第で人が殺され、女が連れさらわれていた。

その残酷さは、松前大坊と匹敵するほど。

結夏に因縁があるのか、執拗に彼女のことを狙う。



※第四十一幕から登場


・御堂尾 寿言 (みどうお じゅごん)

神威の弟で、紋別騎兵隊の隊員。

兄と同じく残忍な性格。

兄弟揃って紋別の町にふんずりかえり、気分で町の人を殺したり、女性に乱暴なして過ごしている。

食べることが好きで、体重が100㎏を超えている大男。

兄の神威と違い、少し間抜けな所があるものの、他人を苦しめる遊びを考える天才。

大の女好き。



※第四十二幕から第四十八幕まで登場

・北広島 氷帝 (きたひろしま ひょうてい)

紋別騎兵隊の隊長で騎兵隊を最恐の殺戮集団に育て上げた男。

『絶滅主義』を掲げ、戦った相手の関係者全てをこの世から消すことを美学だと考えている。

松前大坊からの信頼も厚く、官軍での出世コースを狙っていた。



※第四十六幕から第四十九幕まで登場

・仁別 甚平 (にべつ じんべえ)

黒の系譜に選ばれた者の1人。

カニバリズムを率先して行い、雪山で焚き火をして遭難者を寄せ付け、殺害しては調理して食べる、という行為を繰り返している。

特に若い娘の肉を好んで食す。

リンに狂酔しており、彼女の興味を一心に浴びる蒼を殺そうと付け狙う。



※第四十二幕から登場

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